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小瀧の気持ちを知ってから2日経った。
同じ学科のため当然同じ講義を受けていたりするが、
近くになんていけやしない。
滝のような雨。
朝には地面との間に直角を作り出していた雨も
雲に隠れた太陽がてっぺんにきた頃には
風に負けて斜め、やがて横へとその角度を変えた。
せっかくバイトがない日だけど、さすがにこの天気じゃあ
重岡さんのとこへは行けそうにないや
あぁ、忘れていた。あのひとはそういうひとだった。
でも、それは確かな情報かもわからないし…
と、気圧とともにテンションもだだ下がりだ。
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「え、やば」
「うそ〜」
友人がスマホを覗き込んで口々に感嘆の声を洩らす。
訊ねれば、交通機関に大きな影響が出ているという。
私もそれを見れば、まあ驚いた。
私が帰りに使っている線の電車が風に煽られ横転し、
今のところ復旧の目途は立っていないという。
「帰れないじゃん…」
「あれ、この線だっけ。泊めてあげたいけど
大学寮、人泊めちゃいけないしなぁ。どうするの？A」
その日最後の講義を一緒に受けていた私の友人はたまたま寮生で
泊めてもらえないということだった。
家からもメールが来ていたが、
父親は出張で遠方にいるし、母親は運転ができないため、
迎えに来てもらえない。
他の友人もあいにくもう帰宅してしまっていた。
「カラオケでも泊まるわ(笑)一晩中歌えるなんてなかなかない機会だし。」
私は学校近くのカラオケで一人、オールをすることにした。
正門周辺は生徒でごった返っていた。
傘がぶつかり合う中、私はそこを避けて校舎に寄る。
すると、人ごみの向こう側に傘を持たず雨を見て困った様子でいる人がいた。
目の悪い私には、男か女かもわからない。
ただ、困っているのは確かだった。
せめて駅までは傘に入れてあげようという良心で近寄る。
「あの、」
「あっ」
会いたくないひとだった。
「久しぶりやな。
あんさ、悪いんやけど…傘入れてくれへん？」
申し訳なさそうに微笑み、合掌する。
“誰かに追われてない？”
友人の言葉がよみがえる。
「ごめんなさい。」
私は怖くなって逃げた。
彼に対する気がないではないけど逃げた。
彼のことも、重岡さんのことも一旦忘れたかった。
“忘れたかってん、お前のこと”
私は小瀧の気持ちがわかった気がした。
もちろん、思い出は雨と一緒に排水溝へ流れてくれなかった。
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カキピー。(プロフ) - らーさぁさん» 覚えてて下さったとか光栄すぎて……(T-T)はい！らーさぁさんの作品楽しみにしています！笑執筆活動頑張ります！ありがとうございます！レス遅れてすみません！ (2016年7月20日 5時) (
レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
らーさぁ(プロフ) - カキピー。さん» わわわ！！勿論覚えてますよ！お久しぶりです。そんな風に仰っていただけて光栄です…ありがとうございます( ；∀；)これからもお互い執筆頑張りましょう！またことぴさんのほうにもお邪魔させてもらいますね(・ω・)ノ (2016年7月16日 8時) (レス) id: cac586eb2c (このIDを非表示/違反報告)
カキピー。(プロフ) - らーさぁさん。覚えているでしょうか。改名してしまいましたが、二階堂君の「祈り」を読み、らーさぁ様にハマった者（旧jyanikotopi）です。このお話が凄く大好きです。やはりらーさぁさんは私の神、です←黙)))更新、頑張って下さい！ (2016年7月16日 4時) (レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らーさぁ | 作者ホームページ：http://kit2-love
作成日時：2016年6月15日 1時
