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5限終わり、大学の化粧室でグロスを塗る。
きっと私は、強く愛されることに、激しく求められることに、
快感を得ているのだ。
だから、少しでも着飾って、綺麗でいたいと思う。
本当に好きな相手じゃないからあんなに大胆になれたのかもしれない。
罪悪感と知らぬ間に心に居座っていた小汚い欲が喉の奥につかえる。
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玄関の扉は施錠されていなかった。
「よう来てくれたね」
耳障りのよい声が居間から聞こえる。
「Aも案外そういう子なんやね。」
そう言って扉からちらりと顔を見せると台所へ消えた。
無機質な部屋が、優しい香りで満たされていた。
そこを覗けば、神山さんは料理をしている。
片手で卵を割ると、器用にフライパンを回す。
私が、避けるべき、憎むべきこのひとを嫌いになれないのは
こういうところにあると思う。
デートっぽいことをしてみたり、料理を作ってくれたり、
めいっぱい愛してくれるところだ。
もう、その部屋に居る時点で私は快楽に溺れていたのだ。
そして、重岡さんを想うことがつらくて
私は、逃げていたんだ。
「食べてみい。」
ふわっとしていて絵に描いたようなオムライス。
危ないひとが、わるいひとが作ったとは思えないような優しい味。
きっと、本当は優しいひとなんだ、なんて良いように変換する。
「めちゃめちゃ美味しいです。教えてもらいたいくらい。」
「ほんまに？今度教えたるわ。」
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和やかに話しながら食べたあと、のんびりしてからシャワーを借りる。
それから、ベッドに腰掛ける私の隣に来て、私の顔に手を添え、キスをする。
私のランジェリーを脱がせ、ホックを外す。
押し倒して、貪るようなキスをして、いろんなとこを撫でられ、苛められ、
強引に私を壊す。
私もまた、彼をそそるような声を出して、応える。
正気を失いながら、心の中で「ごめんなさい」を繰り返しながら
“取引相手”の腕の中で果てた。
呼吸が乱れたまま目を瞑る彼を、病床の彼と重ねて見つめる。
「最低だな、私。」
いつからこんな女になってしまったのだろう、と
自己嫌悪に陥った。
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カキピー。(プロフ) - らーさぁさん» 覚えてて下さったとか光栄すぎて……(T-T)はい！らーさぁさんの作品楽しみにしています！笑執筆活動頑張ります！ありがとうございます！レス遅れてすみません！ (2016年7月20日 5時) (
レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
らーさぁ(プロフ) - カキピー。さん» わわわ！！勿論覚えてますよ！お久しぶりです。そんな風に仰っていただけて光栄です…ありがとうございます( ；∀；)これからもお互い執筆頑張りましょう！またことぴさんのほうにもお邪魔させてもらいますね(・ω・)ノ (2016年7月16日 8時) (レス) id: cac586eb2c (このIDを非表示/違反報告)
カキピー。(プロフ) - らーさぁさん。覚えているでしょうか。改名してしまいましたが、二階堂君の「祈り」を読み、らーさぁ様にハマった者（旧jyanikotopi）です。このお話が凄く大好きです。やはりらーさぁさんは私の神、です←黙)))更新、頑張って下さい！ (2016年7月16日 4時) (レス) id: da9b62ff0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らーさぁ | 作者ホームページ：http://kit2-love
作成日時：2016年6月15日 1時
