鬼が2人 ページ5
「「いただきます」」
家に帰ってきた俺達は一息ついた後、それぞれの作業をし、ようやくご飯の時間。
「なぁ、A。」
「何?」
「いつ料理の腕上げたんだ?」
「いつ?んー…高校出たあと?」
「仕事しながら?」
「違うよー。テキトーに大学行ってる時。なんか、流石に料理出来ないとやばいかな?って考えて、レシピ本とか買って、ちょっとずつ出来るようになったかな?」
「ふーん。」
「何か作ってほしいものとかあったら言ってね?今じゃ何でも作れると思うから!多分!」
「おう。でも、Aの飯だったら失敗作でも美味そうだな。」
「それは無い!!てか、失敗したらお皿に乗っけない!!」
「んじゃ、今度ダストシュートする前につまみに行くか。」
「きぃがそうしたいならいいけど、お腹壊しても知らないよ?」
「お前の飯で腹壊すとか無いわ。」
「あるかもよー?」
俺達のご飯の時間はいつもこんな感じ。
仕事の話、プライベートの話、お互いの話、真面目な話、馬鹿話…
その時話したいと思ったことを話したいだけ話すのがこの時間。
「きぃ、実況は大丈夫?」
「あ?心配すんな。あいつらにも飯の時間ぐらいゆっくりさせろって伝えてある。だから、Aは気にせずゆっくり食べればいいし、俺もAに合わせる。逆にこの時間ぐらいゆっくりさせてくれって感じ。」
「そっか!わかった!」
「うるさくて寝れなかったらごめん。」
「大丈夫!大体寝れてるから!」
「ホントに寝れなかったらお前、俺の部屋来るしな。」
「だって寝れないんだもん。」
「良くわかんねぇw」
「きぃがいると安心するって意味だよ!さて、私お皿洗ってお風呂入っちゃお!」
「あ、俺が皿洗う。もう風呂入って寝ろ。」
「へ?いいよ?私まだ平気だよ?」
「手、パーにしてみろ。」
Aにそう言うとクエスチョンマークを浮かべながらAが手を開く。
すると、無意識だろう。
Aの手がプルプルと震えている。
飯食ってる時にチラチラ見えたから多分そうだと思ったんだよな。
「きぃ、よく見てるね。じゃあ、お皿洗い任せてもいい?」
「勿論。んじゃ、俺この後部屋に篭るから先に言っとく。おやすみ。」
「うん。おやすみ!ちゃんと寝てね?」
「寝てるわ。」
そのツッコミを最後に会話は途切れ、Aは浴室に行った。
よし、皿洗って、実況撮って、さっさと寝よ。
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更新遅れてすいません。
ちょっとこれから不定期になるかもです。
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作者名:心奏 | 作成日時:2018年6月1日 10時