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「は、今なんて…」
あれから数日。
いつものように部屋でのんびりしていたらカズが、
勢い良く部屋に飛び込んできた。
「翔様がっ……」
いつも冷静なカズが珍しく慌てていて。
とりあえず落ち着かせて話を聞くと。
「翔が…、生贄？」
この屋敷を下りた所に小さな村がある。
そこの村では、子どもが毎度生贄として山に行かされるらしく。
「なんでっ…、翔は今どこ？」
「…さっき部屋を覗いたら翔様は居ませんでした。」
その言葉に、背筋がゾクッとした。
「カズっ、俺を山まで連れて行って。」
「…はいっ。」
ボフンと大きな狐の姿となったカズの背中に飛び乗る。
お願い。
翔、無事でいてっ…。
俺はお前を守りたい。
お前が、大切、だから。
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作者名：Sora | 作成日時：2019年5月23日 21時
