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本丸百三十三話 ページ38

菊一文字「…次元の歪みも無し 敵の姿も無し……うん、大丈夫だね。」


朧げな明かりがついた灯籠を頼りに神社をゆっくりと凝視した






全ての確認を完了し 帰還しようと立ち上がった時だ

菊一文字「んっ……?……ぁっ………………っ…?!??!」








帰る為に必要な賽が無い事に気付いた

菊一文字「何処にっ……ぇっ…も、もしかしてっ…落としたっ?!」


あれが無ければ、本丸に戻る事が出来ないから気を付けてと主から耳が痛くなる程 聞かされていた


いつもなら落とす事など無い 思いもよらない失敗だ。

慌ただしく来た道を走って池田屋に戻った













菊一文字「っ…無い………ど、どうしよう…賽が無いと…っ…」

焦りと動揺のせいで思っている事が声に出て不安が広がる















『おい そこの女、こんな夜に何をしている。』



後ろから聞き覚えのある声が聞こえた

菊一文字「なっ……?!」



























沖田「何をしている 答えろ。」

菊一文字「ぁ………ぁ……のっ…っ!」


あの人(沖田君)が居た 僕の主"だった"人がそこにはボロボロの姿で立って居た

菊一文字「さ………探…し物をっ……して…てっ……ぁのっ…」




上手く呂律が回らなくなって頭が真っ白になり体が固まっていく



沖田「…何を探しているんだ……?」

菊一文字「さっ……ぃ…賽を…………探してるんだ……あれが無いと…帰れなく…て……」

全く働かない脳から必死に言葉を探し、会話を続けるのでもやっとの状態だ。




沖田「それはこれか…?」

沖田君の手に握られていたのは探していた賽があった

菊一文字「………それだよ……あ、ありがとう…っ!」

賽を受け取ろうとゆっくり手を伸ばした


沖田「礼には及ばない 拾っただけだからな」

菊一文字「あ、あぁ…………」

受け取った賽にはまだ沖田君の温もりが残っていた




沖田「…それにしてもお前……妙な格好をしているな…………髪も肌も白い。外の者か?」

菊一文字「い、いや………あの…違う…よ……」

沖田「ほぅ……まぁ深くは問わない。


だがまだ倒幕派の人間がうろついている こんな時間まで歩くな。」

菊一文字「っ………!!」

僕の頭をポンと撫でた君の手はとても懐かしかった




僕や清光、安定を撫でてくれた 優しい手。
















菊一文字「っ………………………。」



この手は昔に戻りたいと思わせるから僕はこの手がとても大嫌い(大好き)だ。

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☆シア☆(プロフ) - ナノンさん» ナノンさんコメントありがとうございます!確かに瑞樹よりも雪様の方がイケメンなんですよね……多分 瑞樹以上にタフで可憐でイケ姉様って感じです。(`・ω・´)! (2017年9月4日 15時) (レス) id: 885cf96819 (このIDを非表示/違反報告)
ナノン - 雪様。カッコイイ!瑞樹様より美しい立ち振る舞いと男前!雪さまに惚れました! (2017年9月1日 3時) (レス) id: d94c8b6876 (このIDを非表示/違反報告)
☆シア☆(プロフ) - 図書館長さん» わぁぁぁぁありがとうございますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!(*゚▽゚*) (2017年4月4日 20時) (レス) id: 885cf96819 (このIDを非表示/違反報告)
図書館長 - もちろんですとも!☆シア☆さんのことも応援してます! (2017年4月4日 16時) (レス) id: 95fa91edf4 (このIDを非表示/違反報告)
☆シア☆(プロフ) - 図書館長さん» ありがとうございます!イラスト良いですよね…僕も1日最低一回はイラスト見てニヤけてますwwwこれからも菊ちゃんと小狐丸をよろしくお願いしますっ!(`・ω・´) (2017年4月4日 16時) (レス) id: 885cf96819 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆シア☆ | 作者ホームページ:http://スガさんLOVE  
作成日時:2017年2月18日 21時

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