勝手にシェアハウス（夜行性のイラストレーター視点） (ページ47)

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「母」からの伝言（番外編）ページ47

【children】はマイちゃんの事を主人と呼ぶ。

マイちゃんはそれが距離感あって嫌だった。

マイちゃんはだから、名前で呼んでってお願いしたの。

マイちゃんは主人であるかもしれない、お母さんかもしれない。

でもマイちゃんは、同じ「子供」だし「お友達」でもある。

【children】と、同じ存在と言っても良いのです。

違いはこの世のものか、楽園のものか、ただそれだけ。

マイちゃんはね、平等でありたいの。

差別のない、とても幸せな楽園【Utopia】を創りたかったの。

でもね、能力を使って支配をしようとする人達が現れ始めたの。

能力の実験まで始めだした。

マイちゃんにもお誘いが来たけど、もちろん断ったの。

そしたら、命を狙われるようになったの。

だからケイに能力を、【children】全てを託した。

ケイは最高の語り部だったから、新しいchildrenも増やしてくれる。

そしてマイちゃんは、逃げるのに専念したの。

マイちゃんは今も生きてる、こうして語っているから。

マイちゃんは絶対に老いることはない。

マイちゃんの、本当の子孫が会いにくるその日まで死ぬつもりもない。

どうかマイちゃんの【children】にこの声が届きますように。

マイちゃんはすぐそこにいるよ。

マイちゃんは「海」にいるよ。

マイちゃんは満月の光る真夜中に、海岸に遊びにくるよ。

マイちゃんは髪が伸びたんだよ。

きっとミレちゃんと似ているんじゃないかな？

大きくなったミレちゃんが見てみたいの。

大きくなった【children】が見たいの。

立派になったケイに会いたいの。

今夜は満月、マイちゃんにきっと会いに来て。

マイちゃん、待ってるからね、頼んだよ【children】

マイちゃんはこうして、ここに存在してるから。

聞こえてたら、ミレちゃんに絶対伝えるんだよ。

「お母さんはここにいる」ってね。