隠し物*セト(バレンタイン) ページ5
貴「はい、チョコ・・・いつもありがと」
セ「ん？他に言うことあると思うんすけど？」
貴「・・・・」
彼の優しげな笑顔とは裏腹にその瞳の奥に迫るような想いが渦巻いていた。
私は羞恥心をぐっと抑え込み、小さな声で言った。
貴「だいすき////」
セ「俺もっすよ」
セトは満足したように頷く。
今日はバレンタインデー。
大切な人にチョコレートを渡す日だ。
セトはチョコの入った袋をまじまじと見た。
そして
セ「カノからの情報より少ないっすね」
と言い放った。
貴「・・・・っえ、(ｷﾞｸ」
セ「失敗したケーキ、とか」
カノはあとで殴ってもいいな。
貴「だ、だって見た目悪くなっちゃったし！失敗作はあとで女の子で食べようって」
セ「それでもダメっす！Aの手作り食べていいのは俺だけなんすからね！！」
私はため息をついた。
こうなると何言っても聞かない。
――
貴「ほんと、見た目悪いんだから、ね」
そう添えると、私は小さなチョコレートケーキをセトの前に置いた。
セ「これで失敗作なんすか？」
貴「だっ、だってあちこちボロボロだしあんまり膨らんでないでしょ？」
セ「んー・・・そうすっかね？？」
そう言うと、セトはケーキを口に運んだ。
セ「美味しいじゃないっすか！！」
貴「ほんとに？」
ブンブンと首を縦に振る姿に私の口元が緩む。
セ「こんな美味しいの俺にくれないなんてずるいっすよ」
貴「・・・ありがと」
なんだか照れくさい。
でもまぁ、セトが喜んでくれたなら、いいか。
セ「Aも一緒に食べるっすよ！」
突然私の手をひっぱると、セトは私を膝に座らせた。
貴「い、いいよ」
セ「俺が一緒に食べたいんすよ！」
にっこりと笑うと私の口にケーキを運ぶ。
セ「ほら、あーんってして」
貴「う・・・///」
ケーキは確かに味は悪くなかった。
私は内心ほっとした。
セ「ね、美味しいっすよね？」
貴「・・・悪くない」
セ「当然っす！Aが作るのは何でも最高に美味しいっすから」
貴「お、おだててるの？」
セ「そんなわけないっす！」
そう言うとセトはいきなりとの距離を詰めた。
セ「たとえAが料理が苦手でも俺の気持ちは変わらないっす」
軽いリップ音、頬の感触に私は心の中で叫び声をあげた。
貴「！？///」
セ「ははっ、A、顔真っ赤っす！///」
貴「せ、せとだって！///」
私はセトの服をきゅっと握った。
セ「お返し、楽しみにしててほしいっす」
貴「・・・うん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒーナー - シンタローヤバイっすね(ﾊｧﾊｧ こんなのかけるひとマジ尊敬します！！！！ (2015年2月10日 17時) (
レス) id: 6db8963cca (このIDを非表示/違反報告)
ナイト - 初めまして、最初から全部読みました！とっても面白かったです！(^_^) リクなのですがセトの甘甘で夢主が盲目設定でお願いします！ (2014年4月28日 19時) (レス) id: f67e4b6780 (このIDを非表示/違反報告)
†風魔†(携帯) - 更新大変遅くなってしまいました！！しかし作者は入試に合格しましたので！！！これから大急ぎで更新いたします！長い間お待たせして申し訳ありませんでした！！！！ (2014年3月25日 1時) (レス) id: e02fabb00f (このIDを非表示/違反報告)
＊ぱぴこ＊(プロフ) - 相変わらずの甘甘で・・・// ホワイトデー版もありますよねっ！？ﾌﾋﾋﾋﾋﾋ((( (2014年2月27日 23時) (レス) id: 0ec05e36b3 (このIDを非表示/違反報告)
†風魔†@受験生(携帯) - キリカさん» ありがとうございます！暇さえあれば小説のネタを考えているので思ってたよりいっぱい更新できてますwww (2014年2月3日 1時) (レス) id: e02fabb00f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：†風魔† | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maria/
作成日時：2014年1月30日 7時
