サバイバル訓練4 ページ9
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「……あ、起きたわね」
「み、ミッドナイトせ……ごほっ、ごほっ」
「大人しくしてなさいな。病人なんだから」
微笑んだミッドナイト先生は、とん、と私の眉間を押し、起きあがろうとした私をベッドへと押し返す。
あれ、訓練の途中だったはずなんだけど。
恐らくここは保健室のベッドの上だから、どうせ私は倒れたに違いない。
いざベッドの上で休めば、体調が悪かったことをはっきりと自覚して、体が熱いのに寒い。
頭はぐるぐるして気持ちが悪いし、なんだか涙が出てきちゃった。
不甲斐ないな、結局皆に迷惑かけちゃうなんて。
ヒーローの卵なのに、体調管理すらろくにできないだなんて。
……いや、私は別に、ヒーローの卵なんかじゃなかったっけ。
仮免はあくまでも自衛のため、そしてヴィラン側だという疑いを、向けられてしまったためだ。
「大丈夫よ、大丈夫」
何が大丈夫なのかさっぱり分からないが、ミッドナイト先生は布団越しで、まるで子供をあやすように、私のお腹あたりをリズム良くポンポンと叩く。
それから、どこか甘く眠くなるような香りに包まれながら、私は再び眠りについた。
＿＿＿＿
再び目を覚ました時には、体の倦怠感はかなりおさまっていた。
相変わらず付きっきりでいてくれたミッドナイト先生は、彼女の個性で私を眠らせたらしい。
「そういえばリカバリーガールはどうしたんですか？ ここ保健室ですよね」
「彼女は、Bチームの方に怪我人が出たから、そっちに向かってるわよ。水澄さんは怪我人じゃなくて病人だから、彼女の個性じゃどうしようもないでしょう」
リカバリーガールの個性は、治癒力の活性化。
その個性をうまく扱うには、体力が必要になってくる。
数日前から体調を崩している私では、確かにリカバリーガールの個性じゃダメだ。
「でも、私一人にしていても良かったじゃないですか」
「うーん……それもそうかもしれないけれど、熱を出した時に一人じゃ寂しくないかしら？」
「…………どうですかね」
熱を出した時、誰かがそばに居てくれたことなんて、記憶にある限りは無かった気がする。
そもそも私はそれなりに健康児だったわけだが。
「それに女医、やってみたかったのよねー」と笑うミッドナイト先生は、むしろそっちが本望ではないのかと言いたくなるほどの笑みだったが、きっと私に気を遣わせないために違いない。
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
