デクくんvsかっちゃん3 ページ41
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「まってって！ 本当に戦わなきゃいけないの！？
間違ってるわけないじゃないか！ 君の憧れが間違ってるなんて、誰も……」
誰も、そう言ったわけではないけれど。
もちろん私だって、どちらの憧れも間違っていたとは思わない。
でもかっちゃんが悩み追い詰められるほど、それは大きかったというのだから、憧れに疑いを持っても、仕方がないのだと思う。
「まってってば！ かっちゃん！！」
「逃げんなや！！ 戦え！！！！！」
かろうじて聞こえてくる、二人の心からの叫び声。
私が原作で知っていること以外の、二人の歪みに歪んできた関係、これまでの出来事、全てが透けて見えてくるようだ。
「……何で！！！！！」
ようやくかっちゃんの叫び声がクリアに聞こえたその時、かっちゃんはデクくんの攻撃により、後方へと大きく吹き飛ばされる。
「だ、大丈……」
倒れてしまったかっちゃんに、当然のように手を伸ばすデクくんは、かつて画面越しに見た、幼い二人の姿そのものだった。
「俺を心配すんじゃねぇ！！ 戦えよ、何なんだよ！ 何で……」
デクくんの手を振り払い、ゆっくりと立ち上がったかっちゃんは、やがて悲痛な声をあげる。
「何で、ずっと後ろにいたやつの背中を追うようになっちまった！ クソ雑魚のてめぇが力をつけて、オールマイトに認められて強くなってんのに！ なのになんで、何で俺は！！
俺は……オールマイトを終わらせちまってんだ！？
何でAを！！ 危険な目に遭わせちまったんだ！？」
「……え」
「あっ……」
「俺が強くて、敵に攫われなんかしなけりゃ、あんなことになってなかった。
アイツが俺を庇うことも！ 奪還作戦の時に俺を逃そうと、アイツが手を離すことも！！
ずっと守ろうとしてたのに、何も出来なかった。むしろ怪我ばっかさせて、俺が困らせちまったせいで、あいつまで仮免に落ちてしまった」
違うんだよ、かっちゃん。
私だってかっちゃんを守りたくて、かっちゃんが感じている後悔を、少しでも分け合いたかっただけなんだよ。
「オールマイトが秘密にしようとしてた、誰にも言えなかった！
考えないようにしてても、ふとした瞬間湧いてきやがる！
どうすりゃいいか、わかんねぇんだよ！！」
しかし私のしたことは、結果として、余計にかっちゃんを苦しめることになってしまったみたい。
こんなつもりじゃ、無かったのに。
そう嘆く権利など、きっと私にはないのだろう。
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
