試験のその後に6 ページ37
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共同フロアの壁時計が11時をお知らせしても、かっちゃんはやってこなかった。
私とデクくんは、一度飲み物を入れるために席を立ち、冷蔵庫からそれぞれ取り出して、再び席に着く。
｢それから翌朝、2人が一緒に通学してるのにもびっくりしたんだよね。かっちゃんの事だし、黙って着いてこい。みたいな雰囲気醸してないかと思ってたんだ｣
私も驚いた通学時。
通勤ラッシュに飲み込まれて、かっちゃんに壁ドンされるような感じになって……ってちょっと待った。
｢ねぇ、緑谷くん。通学時、私ら見てたの？｣
｢え？ そ、そうだけど……｣
あの場にデクくんが合流してくれたなら、轟くんがドス黒いオーラを出しながら、私たちの元へやってくること無かったじゃない。
もしくは、轟くんが私たちに声をかける前に、轟くんを引き止めて、それとなく別方向に視線誘導してくれても良かったじゃないか。
もう既に時効である出来事に八つ当たりしたくなる気持ちを抑えて、｢……見てたなら声かけてよ｣とだけ呟く。
｢ご、ごめん。最初は轟くんを見かけて声をかけようと思ったんだけど、その、あまりにも3人のオーラが怖…………いや、すごくて｣
｢言い直したって無駄だからね｣
｢……ごめん｣
｢でも気持ちは分かるかも。私こそ無茶言ってごめん｣
私がデクくんの立場だったとしても声はかけないだろう。
決して仲がいいとは言えない幼なじみが、自分の親友の彼女と一緒に通学していて、そこに親友がやって来ているのだから。
｢水澄さんの気持ちもわかるから、謝らなくて大丈夫だよ。それよりその、少し気になってたんだけどさ｣
デクくんはそこまで言いかけて、｢いやでも答え辛いかな……｣とか迷い始める。
｢逆に気になるから早く言って欲しいかな｣
｢そっ、そうだよね！ えーと……その、答えたくなかったらそれでもいいんだけど｣
｢うん｣
｢……その、水澄さん、かっちゃんの事、好き？｣
｢…………え｣
ド直球すぎる質問に、思わず言葉を失うも、デクくんは顔を真っ赤にしながら答えを待っている。
いや、顔を真っ赤にしたいのはこっちだよ。
告白したみたいな雰囲気出すんじゃないよ。
そりゃあ気になることかもしれないけどさ。
｢えっと……その、他の人に言わないでよね｣
｢う、う、う、うん！！｣
｢その…………｣
｢……なにしとんだテメェら｣
すごくいいタイミングで、かっちゃんがやってきた。
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
