試験その後に1 ページ32
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「もう少しで安全なところに行くからなー」
「早くかあちゃんの所に合流しような」
上鳴くんと切島くんが、そう言いながら子供を抱き上げた時、試験終了のサイレンが鳴り響く。
『えーただいまを持ちまして、配置された全てのHUKが危険区域より救助されました。
まことに勝手ではございますが、これにて仮免試験全行程終了となります』
「え？ 今？」
「俺らじゃん」
「もういいぜ、降ろしてくれても」
「「あ、はい！！」」
子供HUKに促されて、上鳴くんと切島くんは子供を下ろす。
かっちゃんが居なくなってからの時間が、やけに長く感じた。
ただでさえ苦手な救助訓練なのに、全くと言っていいほど何もできなかった。
結局私は、何がしたいんだっけ。
どれもこれもが、中途半端なまま逃げてばかりで、きっと何も成し遂げられないのだろう。
「よし、水澄戻ろうぜ！」
「やれるだけのことはやったって！ 大丈夫大丈夫！！」
「……うん」
普段明るい二人が、わざとらしくより大きな声で騒ぎ出す。
その優しさがまた辛くて、再び涙が溢れそうになる。
だめだ、今から皆の所に戻るのに。
泣いたままで移動なんてしたら、皆に怪しまれちゃう。
「えーと、水澄ってほら、俺らより成績いいじゃん？」
「判断力もすげーしな！！」
「個性も分かりやすく、強くていいよなぁ」
「あと、えーと、モテる！！ モテる面！！」
「いつも俺ら救けられてんだわ」
「そーそー！ それと、えーと……」
「……ふっ、上鳴くん褒めるの下手くそか」
「うぇ！？」
「もーいいよ。元気出た。切島くんもありがとう」
ぶんぶんと腕を振り回しながら、どうにか褒める言葉を探す上鳴くんを見ていれば、何だか少しスッキリした気がする。
あとはそうだな、結局何がしたいのか。
その目的を再認識して、今度こそ皆を救けなきゃ。
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
