一次試験4 ページ23
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「うっそ……」
という上鳴くんの情けない呟き声が聞こえる。
いやぁ、上鳴くん、本当にごめんね。
肉倉先輩に狙われていたかっちゃんならともかく、私の場合は完全な不注意だ。
「これは示威である。今試験は異例の少数採用。オールマイトが引退し時代は節目。本来であればヒーローは増員して然るべきではないか。
即ち、これらが示唆するは、有象無象の淘汰、ヒーローという職をより高次のものに選別が始まったと推察する。私はそれを賛助したく、こうして諸君らを排している」
いや、試験に集中してくださいよ先輩。
そんなんだから、一人だけ試験に落ちちゃうんだよ。
「試験そっちのけでやることっすか！？ おかしーよ、なんかそれ……」
「徒者が世には憚る方がおかしい。ちなみに、この姿でも痛覚等は正常に働く。放電は皆を傷つけるぞ、上鳴電気」
そう言った肉倉先輩が、ぎゅむと私を踏む感触がする。
よし、こいつ絶対に許さない。女の子を踏みつけるなんて。
「さっきからあんたも大概中傷ひでーからね？ 効くからやめてほしーんだよね」
「それは己に自覚があるからだ。省してくれれば幸い」
「俺のことじゃねぇよ」
上鳴くんは、かっちゃんから受け取っていたらしい簡易手榴弾で肉倉先輩を攻撃、肉倉先輩はぐらりとよろめいて、上鳴くんのポインターによる狙い撃ちで放電をくらった。
「ソヤで下水道みてーなやつだけど、割と真面目にヒーローやろうとしてますよ。
とっさに手榴弾くれたのも打開の為の冷静な判断じゃないスか。それに切島と水澄だって、友達の為に敵地に乗り込むような、バカがつくようないい奴なんっすよ！」
いや……私は勝手についていっただけなんですけどね。
ぼんやりとしてたら肉倉先輩にやられちゃっただけなんですけどね。
「断片的な情報だけで知った気んなって、こいつらをディスってんじゃねぇよ！！」
「立場を自覚しろという話だ！ 馬鹿者が！！！」
「ダメージ次第で解除されちまうんか。どおり遠距離攻撃ばっかなわけだ」
「ありがとな、上鳴」
「さすが上鳴くん、やってくれると信じてたよ！」
「おせぇんだよ、あほ面！」
かっちゃんと切島くんが肉倉先輩を殴ったあと、追い討ちで私も肉倉先輩を攻撃する。
私を踏んだ恨みは一生忘れないからね。
「ひでぇな！ やっぱディスられても仕方ねぇわお前！！ つーか後ろ！ 丸くこねられたのはお前らだけじゃねぇぞ！」
「知ってんよ」
「さて、やりますか！」
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
