仮免試験1 ページ14
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私の体調が完全回復したのは、仮免試験当日だった。
つまるところ、付け焼刃程度の個性による飛行以外、全く完成していない。
こんな状態で仮免試験を受けて、一体合格できるのだろうか。
「皆！ 番号順に並びたまえ！！」
「いーだろ別に番号順じゃなくたって」
四角いきびきびとした動きで誘導する飯田くんに、切島くんと上鳴くんがブーイングを放ち、それから自由に席に着いていく。
番号順だとかっちゃんの隣になるから、私も全力で反対させていただこう。
「み、水澄さん！ よろしければ、一番後ろに皆で座りませんか？」
「……あー、うん。いいよ」
A組女子は奇数だし、1人で座ろう。というより1人で座りたい。
そう考えていた私の元に、何やら息巻いているヤオモモがやってくる。
そういえば林間合宿の時、一番後ろに皆で座ろうと声をかけたのは、私だったっけ。
あの時はまだ、上手く笑えていたのに。
返事の間の長さや曖昧な表情で空気を悪くしていないかと怯えながら、私は何事も無かったかのようにヤオモモについて行った。
林間合宿と違う所といえば、待ち受けているのは｢合宿｣という心躍るイベントではなく、｢試験｣というところだ。
いつも通りワイワイしているように見えたA組の車内も、ちょっとだけピリついているように感じる。
それなら、私の様子が多少おかしくとも｢あぁ、緊張しているんだなぁ｣と思ってくれているのだと期待しながら、確保した窓際の席から、ぼんや外を眺めた。
｢……ねぇねぇAちゃん｣
｢なぁーに？｣
コソコソと話しかけてきたのは、隣に座る葉隠ちゃん。
振り返れば、葉隠ちゃんの隣……つまり中央に座る芦戸ちゃんも、どこか期待に満ちた表情で私を見ていた。
｢この間さ、女子で恋バナしたんだけど｣
葉隠ちゃんのその言葉に、なんとなくことを察する。
そういえばあったな。
仮免試験前に、お茶子ちゃんがデクくんの恋心を自覚するみたいなシーン。
あれは恋バナというより、芦戸ちゃんが強引に話を結び付けたがっているように見えたけど。
｢……それで？｣
さしずめ、轟くんとかっちゃんとどうなの？
と言った辺りだろうか。
小声で話したところで、2人とも車内にいるんだけどな。
これ以上関係が悪化するのはごめんだよ。
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華々宮(プロフ) - 紫月さん» ありがとうございます〜！！ 最後まで頑張ります！ (2021年5月23日 18時) (
レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - *紅_あか*さん» コメントありがとうございます〜！ 悲しいけど楽しみと言って貰えて嬉しいです。頑張ります！！ (2021年5月23日 18時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - おおおおっ続きが楽しみです！ワクワク！最終章、頑張ってください (2021年5月23日 15時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
*紅_あか* - うどおおおおおああおおおん！！？！？めっちゃ楽しみじゃけ………最終章…悲しいけど、楽しみだな (2021年5月22日 23時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - さくさくパンダさん» コメントありがとうございます！！ もちろん！ イラスト大歓迎です！！ そのお言葉だけでも嬉しくて心がいっぱいです。ありがとうございます。 (2021年5月19日 13時) (レス) id: 0ab44a4a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年4月2日 22時
