4.どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ43)

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泡沫5 ページ43

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「はー！！やっとゆっくりできる！さ、カレー食べたら今日はグダグダしよう！！私、見たい映画があるの！」

事務所に着くなり、シャワーを浴びてくるように促された。

そういえば、昨夜気絶した後にそのまま寝てしまって、保須事件で走り回った汗は流せていないんだっけ。

「と言うことは、シャワーも浴びずに轟くんと至近距離でお話ししてしまった……のか」

「そうだね。やっぱ気にするお年ご」

「気にしますよ！！！！！」

彼氏彼女。とかそういうのは二の次。

何年も追っかけをやってきた推しの轟くんに、不快な思いをさせてしまったというのだ。それはもう、重罪。

あとはもう、人としてものマナーとか、心遣いとか。
保須事件があって仕方ないし、轟くんもその辺りは理解してくれるだろうけど、私が許せそうにない。

そうだ。思い返せば、保須事件で事務所を空けることが確定していたからという理由で、昨日の夕飯前に澪さんに風呂を促されたのを断っている。

つまり、昨日のパトロール分の……

「Aちゃん。い、一応、服は私が変えてるし、ホットタオルで汗や汚れは一通り拭いたから、そんなに落ち込まないで……」

「そう……ですよね……」

「ほら、とりあえず今はシャワー浴びてきて」

「分かりました……」

私を励まそうとする澪さんは、「映画のお供買ってくるね！ケーキにしよっか！何がいい？」と大きな声を出す。

「チョコレート系がいいです」ととりあえず返して、重たい足を動かして脱衣所へと向かう。

とてもすぐには立ち直れそうにないが、だからこそシャワーを浴びなければ。
シャワーでショックな感情も洗い流すように、頭の先から水を被った。