4.どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ42)

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泡沫4 ページ42

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「水澄ちゃーん、そろそろ大丈夫？ 30分経ってるから、そろそろ行きたいんだけど」

そう言いながらやってきたのは、澪さん。

「すみません！えっと、大丈夫かな、轟くん」

「おう。 ……お時間取らせて、すみませんでした」

「いいえー。仲良しなのはいいことだよ。今日は急遽オフになったし。むしろ、邪魔しちゃってごめんね？」

そう言って笑う澪さんは、これでもか。と言うほどにニヤついていた。
こりゃあ、戻る道のりは質問攻めだな。

2人を不快にさせない程度にため息をついた私は、轟くんに別れを告げて病院を後にした。

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「あの男の子って、轟焦凍くんでしょ。エンデヴァーさんのところの息子さんでしょ。
ねぇAちゃん、どういう関係？」

病院を出てすぐ、澪さんは目を輝かせながら私を見た。

「一応、彼氏ですかね」

「えええええ、何となくあの雰囲気的にはそうだけど、『一応』って何！？キープ！！！？？」

「キープじゃないです」

と口にした後で、期間の決まっている関係は、キープと同位かという考えが脳をよぎった。
でも、口にするのは無しだ。世の中には、口にしない方がいいことだってあるのだ。

「いいなぁ、イケメンの彼氏、私も欲しいよ」

「彼氏いないんですか？」

「去年別れちゃったのー。今年29で三十路手前だから本当に焦るんだけど、プロヒーローってなると厳しいんだよね…… 仕事の休みもなかなか取れないし、休日出勤だってザラにあるから。同職者はおすすめ。高校の縁は切っちゃダメだよ」

「……肝に銘じておきますね」

そう言って誤魔化したけれど、私はあと5年しか生きられないからなぁ。

どれもかしこも口に出せないことばかりで、本当に苦笑することしかできなかった。