4.どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ17)

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告白8 ページ17

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轟くんが満足した様子でようやく料理に手を付け始めた反面、私は頭を抱えていた。

私には、轟くんが理解できないよ。

「ねぇ、轟くん、なんで？」

「なんとなくだ」

「なんとなくかぁ……」

何となくで許されるのは、轟くんのスペックがいいから……いや、許されないよ。

それでもいいから轟くんと付き合いたい人は、一定数居るだろう。
そういった人達にも失礼だし、私はそう思わない。

「舐めプ、てめーだいぶ失礼なこと言ってる自覚あんのか」

「あぁ」

「ねえだろ」

「ある」

「はぁ？」

かっちゃんと轟くんが言い合いを始めた中、私は少し考える。

転生できると決まった直後は、轟くんとラブコメしたいと思ったな。とか、5年しか生きられないんだよなぁ。とか。

いろんな考えが浮かんでは消えていく中で、轟くんが発した言葉が、すうっと耳に入ってきた。

「＿＿＿＿でも、水澄がいい」

話の流れは分からなくなってしまったけど、轟くんは真剣で、かっちゃんは呆気にとられている。

理由がどうであれ、轟くんに「私がいい」と言ってもらえることは、すごく贅沢なことだろう。

「分かったよ」

「！いいのか」

「でも期限付きね。私と轟くんの気持ちが変わらないなら、夏休みが明けるまで。
それならいいよ」

狡いなぁ。と思われても仕方ないけれど、夏休みが明ける頃には、轟くんが知りたい「好き」の違いも分かるはず。

私側のメリットは、周囲からの好意を上手く断る手段だ。
夏休み明けなら、それもきっと薄れているはず。

なんとなく。で轟くんが交際を申し出たことに対する、後悔も減ってくれるだろうし、轟くんの性格では厳しいかもしれないけど、ネタにもしやすいだろう。

「わかった」

「本気かよ」

かっちゃんは依然として、納得していない顔だ。

でも、私と轟くんの問題だし。

「よろしくね、轟くん」

「あぁ、よろしく」