どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ48)

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図書館2 ページ48

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轟くんがリモコンを操作すると、背景にダイジェスト版が流れる、チャプター画面が表示された。

「すっご……めっちゃ凝ってる」

「これを一日で用意したのか。どれから見るか？」

「心臓に悪いから、爆豪くんたちの試合は最後にしよう」

「あぁ」

代わりに最後の試合から見ていくことにする。

1年分の成長を見てきた私は、2日目の戦闘訓練の初々しさがなんだか可愛く思える。

途中までは楽しんでみることが出来たが、いざ自分の試合を見ると、轟くんの凄さがハッキリしていて情けなくなってくる。

「……悪かったな、水澄」

かっちゃんたちの試合を見る前に、轟くんはそう呟いた。

「何が？」

「俺のせいで、補習になったんだろ」

「そんなことなくない？一昨日の個性把握テストで、ある程度みんなの力量を見ていながら、轟くんのチームを選んだのは私だよ。それが、勝ち目のあるチームだな。って思ったから。
正直、私は勝ちに拘って、みんなが真剣に戦闘訓練をする中、自分が楽な道を選んだ。轟くんは何も悪くないよ」

「いや」

「いいんだよ、そんな難しい課題じゃないし。
みんなの個性をより知れる、いい機会だと思う」

俺のせいで。
なんていうセリフには、息が詰まるほどの苦しさを感じる。

数時間前、相澤先生に補習を告げられたときとは正反対とも取れる意見で、私は轟くんに反論した。

訓練だから。
補習があると知っていたら。

なんて甘い考えが許されないことは知っていたのに。

除籍されなかっただけ、情状酌量はあるのだろう。

「今度、詫びさせてくれ」

「いい、要らない」

「だが」

「じゃあ、後で飲み物奢って」

特別な借りは作りたくない。
轟くんは納得いかなさそうにしながらも、私の意見を汲んでくれた。