どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ38)

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放課後4 ページ38

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ショッピングモールを出たあとは、かっちゃんの2歩後ろを歩いていた。

にしても、気まずい。

何か話そうと考えたけれど、これと言ったことが思いつかない。

だって、かっちゃんの個性や家族とか、当たり障りない基本情報は知っているし、私が本当に聞きたいことは、出会って2日目で聞けるような内容じゃない。

「おい」

悶々としながら歩いていると、先に声を上げたのはかっちゃんだった。

「ん？」

「もう少し分かりやすい位置歩けや」

「でも、前は歩いちゃ嫌なんでしょ？」

「隣でいいだろが！！！」

私がかっちゃんの隣歩いて！！
いいんですか！！

隣に立つのが許されるのは、せいぜい切島くんくらいだと思っていたよ。

「早くしろや」

「ごめん」

あまりの衝撃で固まっていると、かっちゃんまで立ち止まって私にそう伝えた。

慌ててかっちゃんの隣に行くと、再びかっちゃんは歩き出す。

私とかっちゃんの身長差は、大体20cm。

20cmって、結構大きいんだなぁ。とか、
ニトログリセリンの甘い香りするなぁ。とか、
私に歩幅を合わせてくれる優しさとか。

初期のかっちゃんって中々に怖いイメージあったけど、やっぱりドキドキする。

貴方はとりあえず死にました。
元いた世界には戻れません。
なんて言われた時は本当にどうしようかと思ったけど、こういう幸せが訪れるのは悪くない。

まぁ、それもあと5年だけだし。
程々に楽しもう。