どうやら、5年以内に死ぬらしい。【ヒロアカ】 (ページ3)

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プロローグ2 ページ3

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「まぁ、そう落ち込まないで」

『無理』

「代わりにって言っちゃなんだけど、元の世界に戻ること以外のお願いなら聞いてあげるから」

『……は？』

何言ってんの、このガキ。
ちょっと可愛いツラした少年だからって、何言っても許されるとか思ってる？

話を聞くだけ聞いて、
「はい、聞いてあげましたよ。さようなら」
とかいうパターンじゃない？

「疑り深いなぁ」

『……私の思考読めるの？』

「もち！だって神だもん」

『ごめん、厨二病の相手してる暇はない』

この後、用があるとかでもないけど。
てか、どうしていいか分からないけど。

「んもー、埒があかないなぁ。
例えば、君が大好きなヒロアカの世界に行くこともできるの！！」

『まじ？』

「まじまじ！」

『雄英高校ヒーロー科に入学して、かっちゃんや轟くんとラブコメすることも？』

「……出来なくはない、けど」

自称『神』の少年は、冷たい眼差しを私に突きつけてくる。

ヒロアカの世界にいけるんだよ？
相手が誰であろうと、ラブコメしたい。
と思わない？

『けど、何？』

「あまり設定をてんこ盛りにしすぎると、早死します」

『……つまり？』

「よく夢小説に出てくるような、高身長だけど体重は軽くて、誰からも愛されるような顔面してて、強個性持ちで……なんてことにしたら、ヒロアカの世界では1年も生きられない。
逆に、今の君とほぼ変わらない状態……
いわゆる無個性の状態で、君の学力じゃ雄英は無理だろうから、全然知らない地方の高校で、テレビ画面の中でだけ彼らを見る生活なら、定年くらいまで生きられる。
ちなみに、どういう状態を選んでも、事件や災害に巻き込まれて死ぬ。平穏な死は訪れません」

『……なるほどな』

地味にディスられたのはスルーしておこう。

寿命と引き換えに、欲しいものを手に入れられるって訳だ。

にしても、今の私と変わらない状態で行けば、定年まで生きられるなんてシビアだな。

それに平穏な死は訪れないだなんて。