【2j3j】死を廻る【kgmhyt】

10、未来は変えられない、もし変えられたとしてもそれは大きな代償を伴う ページ11

あの時に戻った



あの日に戻った



あの場所に戻った



初めてのときと同じようにでかけて




そしてふと思い出したかのようにAはポツリと呟いた。


「ハヤト、、、大好きだよ






愛してる」




そうして指輪を一つハヤトに手渡した。




それがトリガーだったかのようにAはハヤトを突き飛ばした。







鮮血が飛ぶ。





人が引き裂かれて行く。



ずたずたにされていく。




正体のわからないなにかに。


なにかのもつ刃物で



引き裂かれていく




刃物の動きに合わせてAの体は力なく揺れる。




ハヤトの方を見る瞳は開いたまま




光が失われていく。




細い悲鳴が喉から漏れる。




ナニカは急に走り出し消えていった。


あのときと同じように



あのときと同じように



救急車とパトカーのサイレンの音が響く。


一つの尊い命が

苦しみ泣いていた命が一つ、消えていった。



その死体の傍で呆然とする男がいた。





口は絶えず動き、何かを呟いている。




「どうして、なぜ、どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして、何時もと違う！どうしてループしないんですか！！どうしてどうして！！！！貴方は何時もこの悪夢が終われば笑って私の前にいてくれたでしょう？！！！！！」





声が大きくなっていく。

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