とある少女と救済

9話 ※ ページ11

兄さんにもタオルを渡していれば不安そうな表情を見せた少年が私の服を引っ張る

？「ほんとに大丈夫なの？俺、壊しちゃったから…謝んねぇと…」

『その言葉が出るってことは反省してるってことだし…大丈夫、本来は謝らないとだろうけど今回は特別。次からは気をつけるんだよ？もちろん、隣の女の子を泣かなさないようにもね、』

ぽんぽんっと頭を撫でると少年は頬を薄く赤に染める。

？「っ、はい…」

？「新一？どーしたの？」

新「な、なんでもねぇよ！蘭には関係ねぇ！」

蘭「なにそれ、酷い！は、そうだお兄さんたちが帰っていいって言ってたから風邪ひかないうちに帰ろ！」

新「わかってるよ。お姉さん、ありがと…次からは気をつける」

『うん、気をつけて帰るんだよ』

手を振りながら仲良く帰っていく2人を見送っていれば頭に重さを感じる…というか冷た、


萩「Aちゃんは罪な女だねぇ、」

『へ？』

松「あいつ、確実に惚れたな」

奏「許さん…って言いたいところだけどあれくらいの年齢はちょっと上にときめき感じるよなぁ…てか萩、濡れてんのにAに寄っかかるなよ」

頭濡れてる…最悪…

『萩原さん、早くタオル使って拭いてください…濡れすぎ…。陣平さーん、助けてください回収してください』

萩「え！？いつの間にか陣平ちゃんが名前呼びになってるんだけど！？俺も研二くんって呼ばれたい！！」

『うるさいです、萩原さん』

萩「陣平ちゃんばっかずるいじゃん、ほら…研二くんって呼んで？」

松「しつけーぞ、萩」

奏「そうだそうだー、」


水道局の人が来るまでしつこい萩原さんに負けて君付けで呼べば陣平さんまで騒ぎ出し、2人とも君付けになるまで数十分。

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