II . 引き立て役やってます！【HQ】 (ページ7)

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守りたいリベロが２匹ページ7

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「知ってるわ」
「あ、そ。余計になんで嫌ってんのかわからねぇわ」
「…… まぁまぁ、もーいいだろ？」

　無理やり、不自然に、話をそらした。
　瀬見はあからさまに嫌な顔をするが、おとなしく布団に潜る。俺と瀬見は、隣だ。

　いつもと違う柔軟剤の匂いに眠気を待っていると、背中合わせの瀬見が、「なあ」と言ってきた。

　周りはもう寝てるのか。いつの間に。

「んだよ」
「お前が飛鳥のことを好きなのはわかるけど、Aに嫉妬すんのはどうかと思うぜ」

　＿＿は？
　嫉妬？俺が、あいつに？まさか。

「まあ、飛鳥があんないー笑顔すんのは、Aあたりの女子の前だけだもんな」
「いやちが、」
「お前もガキなんだな、意外と」

　いやだからちげえって！
　言い返そうと思ったが、また声が出てこない。悔しくて布団を頭まで被る。

　俺がAに描いていたのは嫉妬なのか。嫌悪感も、全部。

　もしそうなら、…… すっげぇ俺かっこ悪くねぇ？これからどう接しろってんだよ。
　いや、まだ認めてはないが。全く。全然。

　…… でもなあ、嫉妬って考えると、一番附に落ちるんだよ。納得ししちまうんだよ。

　…… 俺って、いつからこんな女々しいっけか。ふざけんな。

　＿＿「ちゃんとAだってウチのマネなんだからな」。

　その言葉が頭に浮かび、「じゃあ仕方ねぇよ」と考える。
　…… 俺たちは選手で、飛鳥はマネージャーだ。もちろん、Aも。

　なら仕方ねぇよ。それに対する位置も心も違うから。

　…… 仕方、ないんだ。

　涙がにじみでた気がしたけれど、気のせいだ、きっと。

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