8話 ページ9
「なんでAが行かなきゃいけないの……
まだデザート食べてないのに」
ブツブツと文句を言いながら歩いていくと、甲板のはじのほうに男たちが集まっているのが見えた。
「おいおいにーちゃん、そろそろ諦めたらどーだ？」
「あのオヤジに挑もうなんざ、バカがすることだぞ！」
どうやら、うちの兄たちがエースとやらをからかっているようだ。
エースは人に囲まれながら、顔を伏せたまま座り込んでいた。
「なんだこいつ、寝てんのか？」
「俺が起こしてやるよ！ちょーど酒が余ってんだ。こいつを頭からぶっかけりゃ___」
そうしてくだらないイタズラを仕掛けようとしていたところに、ちょうどAが入っていった。
「ねーなにしてんの？邪魔」
「A！こいつには近寄るなって言われてただろ？」
「知らない。サッチがAをパシるんだもん。ほら、あっち行ってて！邪魔！」
そう言うと、兄たちは心配そうな顔をしながらしぶしぶとエースから離れていった。
静かになったことを満足したAは、エースの前にしゃがみ込み、目線を合わせようとした。
もちろん、顔を伏せているから会わなかったが。
「ねー、ご飯持ってきたよ」
「…………いらねーよ」
「なんでよ。Aこれ食べてくれなきゃデザートもらえないの。
食べてくれるまで動かないから」
そう言うと、食事を床に置き、Aはエースのとなりに座った。
そうしてなんでもなさそうに海を見て遊び始めた。
エースはいつまで経っても動かない女に、怪訝そうに顔を上げる。
「本当にずっとここにいる気かよ」
「そうだよ？A一度決めたことは絶対曲げないことにしてるの」
こいつは相当な頑固者だ＿＿
エースはすぐに感じた。
その通り、その後10分経とうが20分経とうが動かないAに、とうとうエースは諦めた。
「わかった、食うよ！」
「あ、そう？じゃ早くしてね」
Aはエースのことをちらりとも見ようとしなかった。全く興味がないからだ。
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ピーちゃん - とても面白くて愛らしかったし (2022年10月28日 20時) (
レス) @page42 id: e9f23f5dc7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - ３４５回も会議やっての笑った!!!めちゃ面白い!!!これからも頑張ってください!!! (2022年10月13日 12時) (レス) @page37 id: 407d8a27ca (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - tottemo_ringoさん» ありがとうございます！！夢主ちゃんはわがまま末っ子気質なもので困りますね笑好きになっていただけてとても嬉しいです…！優しいお言葉とても力になります！ (2022年8月22日 0時) (レス) id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
tottemo_ringo(プロフ) - 今日初めて読みました。最初は主ちゃんに対して、なんやこの子！めっちゃわがままやんけ！といい印象ばかりではなかったものの、期待し読んでいくうちに完全にオチました。主ちゃんの性格と、周りの関係や反応がとても好きです。無理せず、更新お願いしたいです！！ (2022年8月9日 3時) (レス) @page37 id: 4137b5ba4e (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - みなさま大変お久しぶりです。長い間こちらの作品を放置しておりましたが、最近になってちょっとだけ書きたくなって戻ってきました。今後続けて連載していくかは未定です。書きたくなった時だけ書きます。あまり期待せずに暇つぶし程度に見てくださると嬉しいです。 (2022年8月6日 20時) (レス) @page36 id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2019年8月18日 18時
