6話 ページ7
翌日。Aは見事に完全復活していた。
「おぉぅぅぅぅぅA良かったよぉぉぉぉ」
「もおうるさいなぁ…風邪ぐらいでなによ」
大泣きして喜ぶ兄達を軽くあしらうA。
いやいや、お前が一番テンパってただろ。とは誰も言わない。愛ゆえである。
「とにかく、もう治ったから、今日からいつも通りね！
ミーナ、面倒見てくれてありがとう。だーいすき」
「はい、私もよ」
ミーナに抱きつき、お礼を言うA。
ミーナは面倒そうにしつつもやはり大好きな妹。
頬が緩んでいるのを隠しきれずにいた。
「「Aっ、俺たちは！？」」
反応したのはバカな兄達。
だーいすきなんてずるい！！
全員の気持ちの一致だ。
しかし、無情にもAはぽかんとするだけだった。
「俺たちはって……なにが？」
「いやいや、俺たちもいろいろと手を考えてお見舞いに行ったり、いろいろしただろ！？」
「あぁ、うん。ありがとう」
ちがう！！いや、嬉しいけどちがう！！！
兄達は悔しさでどんどんと床を叩いた。
Aがあたまにいくつもはてなを浮かべていると、頼れる兄の一人、イゾウが現れた。
「なーにやってんだ」
「イゾウ……なんかみんなおかしくなっちゃった」
なんでかなあ？と首をかしげるAに、イゾウは急に愛おしくなり頭を撫でた。
「お前さん、ミーナに何言ったよ」
「え？ありがとう、大好きって」
「それそれ、こいつらァ可愛い妹君に大好きって言われてェらしい」
あぁ、なるほど。
Aはようやく合点がいった。そうして、はぁーと息を吐き出すと、きゃるんと効果音がつきそうなくらい精一杯可愛子ぶって言った。
「心配してくれてありがとう！
お兄ちゃんたち、だーーいすき！！」
「「グハァァァ」」
あまりの可愛さに血を吐いて倒れる兄たち。
そう、本物のバカである。それも、妹バカ。
Aは屍の上をひょいひょいと歩き、鼻歌交じりに親父との釣りへと向かった。
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ピーちゃん - とても面白くて愛らしかったし (2022年10月28日 20時) (
レス) @page42 id: e9f23f5dc7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - ３４５回も会議やっての笑った!!!めちゃ面白い!!!これからも頑張ってください!!! (2022年10月13日 12時) (レス) @page37 id: 407d8a27ca (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - tottemo_ringoさん» ありがとうございます！！夢主ちゃんはわがまま末っ子気質なもので困りますね笑好きになっていただけてとても嬉しいです…！優しいお言葉とても力になります！ (2022年8月22日 0時) (レス) id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
tottemo_ringo(プロフ) - 今日初めて読みました。最初は主ちゃんに対して、なんやこの子！めっちゃわがままやんけ！といい印象ばかりではなかったものの、期待し読んでいくうちに完全にオチました。主ちゃんの性格と、周りの関係や反応がとても好きです。無理せず、更新お願いしたいです！！ (2022年8月9日 3時) (レス) @page37 id: 4137b5ba4e (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - みなさま大変お久しぶりです。長い間こちらの作品を放置しておりましたが、最近になってちょっとだけ書きたくなって戻ってきました。今後続けて連載していくかは未定です。書きたくなった時だけ書きます。あまり期待せずに暇つぶし程度に見てくださると嬉しいです。 (2022年8月6日 20時) (レス) @page36 id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2019年8月18日 18時
