いつかまたキミと…《紫》２ (ページ41)

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家に入ると今日はお母さんがいるはずなのに
部屋の明かりがなく真っ暗だった

私は靴を脱ぎお母さんに連絡しようと
スマホを開くと

お母さんからと知らない番号からの
着信が沢山残されていた

私は急いでお母さんに電話をかける

『…出ないし』

するとまた知らない番号からの着信

『はい…』

「わたくし〇〇病院の者ですが……Aさんのお電話ですか？」

『はい…』

私は嫌な予感にスマホを握る手が震えていた

「お母様が事故に遭われて、こちらに搬送されましたのでご連絡させて頂きました…」

私はそのまますぐに外に出て
タクシーに乗り込んだ

電話を切り病院に着くまでの時間
不安で不安で仕方なかった

私はお父さんに電話したが出なかった…

そして…
私は無意識に濵ちゃんに電話をかけていた

濵「はいー」

『あ、は、濵ちゃん？！！……あの…お母さんが…

濵「は？何？どしたん？とりあえず落ち着つけ！」

私は事情を濵ちゃんにやっとの思いで伝えると

濵「とりあえず俺も病院行くわ、ええか？俺がおるから！ちゃんと病院で待っとくんやで？」

『…うん…』

病院に着くと

お母さんは手術中らしく
待合室で待つよう先生に言われた

幸い命に別状はないらしい

でも数ヶ月の入院は必要になるかもと
看護師の方から話しを聞いた

私は１人待合室で下を向いて座っていた

濵「A…」

ぐちゃぐちゃになった顔を上げると
そこには息が上がっている濵ちゃん

急いで私のとこに
来てくれたんだろうな…

私は濵ちゃんにギュっと抱きついて
初めて人の胸の中で泣いた

どれくらいの時間が経っただろう…
濵ちゃんはずっと

濵「大丈夫、大丈夫、」

と言いながら私の背中をさすってくれた