ミイラの飼い方『なんでこんなに可愛いんだろう…』 (ページ5)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:5,946 hit

4話ページ5

(どうだい、空？愛らしくて癒されるだろ？
泣き虫だけどとてもいい子なんだ！)

空「確かに癒されるし、確かにいい子かもしれないけど…」

(今の時点で分かってる情報を書いておくから何かに役立ててみてくれ)

『おっ！生態がわかれば安心じゃない？』

空「うん！親父にしては今回はやけに丁寧に…」

ﾍﾟﾗｯ

種族：ミイラ目ミイラ科のミイラ

特徴：ちっこい

注意：包帯は剥がしちゃダメだぞ

『てい…ねい？』

空「とにかくミイラって事しか分からなかった…

はぁ～。結局、何も分からないし･･･どうやって面倒見ればいいんだよ」

『空くんのお父さんっていつも急だよね(汗)』

ふとミイラに目をやるとプルプルと震えながら今にも泣きそうだった

???「(ﾎﾟﾛ)」←いっぱい迷惑かけたからため息をついているのだと思っている

『なんか…送り返すのが可哀想な気がしてきた…まぁ、それを決めるのは空くんなんだけど』

空「確かに…震えてるしね

とりあえず名前決めなきゃなぁ

(ミイラだからミイ子とかミイミイとか…？)」

悩んでいると突然ゴっという音と共に「キャンッ」と空くんが飼っている犬のポチがドア枠に頭を思いっきりぶつけていた

空「え！どうしたのポチ!? 寝ぼけてぶつかっちゃった？」

空くんが立ち上がりポチの方へと向かう

ミイラは音にびっくりしたのか空くんにくっつこうとしたがくっつくことが出来ずぺちゃっと転んでしまった

空「よしよし、痛かったね」

ポチ「クゥン」

『おう…大丈夫？びっくりしたよね』

空くんはポチを抱っこしているのでさっき転んでしまったミイラをそっと撫でる

でもミイラは避けられた事が悲しかったのか
またプルプルと震えだしてしまった

手をバタバタと降ってアピールをするが空くんは考え事をしているのか気付いていない

???「……っ…っ……

わんっ」

空「『!?』」

どうやらこのミイラ犬になる事を決めてしまったようです

……まじか

その後ミイラはイヤイヤと首を横に振りながら空くんの背中にくっ付いている

空「こら！降りなさい！落っこちたらどうするの！危ないよっ」

そう声を掛けるもぎゅーっと抱きついて離れない

空「おーりーろって…

ごめんAちょっとミイラ剥がすからポチお願いしてもいい？」

『りょーかいっ！』

そう言ってポチを預かる

空くんは逃げるミイラを捕まえようと奮闘している