被写体は貴方 meloyan (ページ6)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:11,246 hit

6 ページ6

兄『何だよ、三人して。』
兄者さんは、こちらを見ながら言った。
弟『兄者、Aちゃんと付き合ってる？』
兄『俺とAが？ないな。』
兄者さんは私達に近付きながらそう言った。
メ『じゃぁ、２人にとってAちゃんは？』
兄『妹みたいなもん』
弟『かわいい妹』
兄者さんは私の頭をポンポンと叩いた。
「私も、お兄ちゃんみたいって思ってますよ。あっ、兄者さんお土産。」

私は兄者と書かれた袋を渡した。
兄『ありがと、今回は何かな』
と言いながら兄者さんが、中を見ていると
メ『あっ、もう１つ何で俺の袋だけ呼び捨て？』
「えっ？」
私はすっかり忘れていた。メロさんをずっとメロンパンさんだと思っていたから、メロ何だっけと考えて書くのを止めたことを。
弟『もしかしてAちゃんメロ』
弟者さんが言おうとした時、私は弟者さんの口を塞いだ。
お『メロンパンだね。』
いつからいたか知らないが、お兄が扉にもたれながらそう言った。
メ『メロンパン？』
お『Aは人の名前と顔覚えるのが苦手なの、だから皆がメロやんって言ってもメロンパンになるの。』
兄『メロンパンって。』
兄者さんは、吹き出して笑っている。
「本当にごめんなさい。」
お『可愛いからいいじゃん。』
弟『メロンじゃないのは、メロンパンがAちゃんの好物だからでしょ？』
私は激しく頷いた。
兄『メロンパンって。』
弟『兄者まだ笑ってるの？』
兄『だって、メロンパンって感じじゃないだろ。』
兄者さんは、まだ笑っていた。
「ごめんなさい、私本当に人覚えるの苦手で。あの写真撮ってもいいですか？」
メ『いきなりかよ。』
弟『Aちゃんは、知り合った人の写真を撮ってそれで名前を覚えるんだよ。』
私は鞄から、ポラロイドカメラと今まで撮った人達のファイルを見せた。
「いいですか？」
メ『そのファイル見せてくれるなら。』
「見せれるやつなら。」
メ『ならよし。』

メロさんは、私の合図にピースをしてくれた。
お『良かったね。』
「うん。」
お兄に頭を撫でられた。
メロさんは弟者さん兄者さんと一緒に私のファイルを見ていた。