スイートコール (ページ36)

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りさside

「どういうこと、これ？」

目の前にいる元太に雑誌を差し出す

「元太と龍さんってアイドルなの？」

元「ごめん隠してて」

肯定である返事に肩を落とす

「騙してたの、Aのこと
応援してたのも遊びだったの？」

「Aを元太の周りにいる人と一緒にしないで」

元「それだけは違う、隠してたのはほんとにごめん
でもしめも俺もAちゃんのこと本気で好きなんだ」

「えっ？」

元「しめの好きな子なのに相談に乗ってるうちに
どんどん好きになっていって」

「そこにもびっくりだけどアイドルでしょ？」

元「アイドルだけど好きな子くらいできるし
その子と付き合いたいなとも思うよ」

「いいの？そんなこと」

元「我慢はさせちゃうかもだけど世界一幸せにする自信あるよ」

そうやってまっすぐ言う元太に嘘はないと思った

「わかった、でもAのことだからもう会わないって選択をすると思う」

元「だよね、」

「私も協力するから」

Aがもう2人に会わないという選択をした日から

Aは見るからに元気がなくなっていって前に無邪気に龍さんの話をしていた頃が1番楽しそうだった

なんとなく私から話題を振ることができなくて

元「Aちゃんに会ったよ
彼氏ができたからもう会えないって言われちゃった」

いつも一緒にいるからわかる。Aに彼氏なんかできてない

龍さんと連絡を絶つことがAにとっていいことだと思ってたけど

そんなの真逆で前の方がずっと自然に笑ってた

「ごめん元太、明日の食事会来てよ」

Aを元気にできるのは龍さんしかいない

私は龍さんの連絡先知らないし複雑だけど今は元太頼みだ