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元太いつ空いてる?
大学が終わって家に着くと元太くんからのメール
そういえば遊びにいこうって誘われてたな
私ならいつでも空いてるよ!
そう返すとすぐに既読がついて
元太じゃあ、明後日ね!
ずいぶん急だけど予定がほんとにない私に断る理由なんてなく
「わかった、と」
あー、最近大学の課題が終わらずに龍さんと電話できてないや
1年ももう終わる頃になり周りの短大へ行った子が
来年は就活だ〜と嘆いているのを思い出した
就活も全く他人事じゃないし夢が決まってないから動くこともできない
向こうも忙しいかな、迷惑かな、
「俺のタイプは俺のこと頼って電話してくれる子かな」
その龍さんの言葉を思い出して深呼吸するともう手は龍さんに電話をかけていた
電話の音が流れるとすぐに大好きな声が耳に届く
龍「Aちゃんどうしたの?」
「あ、えっと最近電話できてないと思ったら寂しくなってかけちゃいました」
電話なら素直に出るその言葉、会ったときにもそんなこと言えたらかわいいのに
龍「そっか、俺もAちゃんと話したいと思ってたよ」
そこから私の就活の話や学校生活の話をうんうんと相槌を打ちながら聞いてくれた
「龍さんは?なにかありましたか?」
龍「俺はね〜新しい仕事が決まったことかな」
「え、!すごいですね!」
悩んでる私と夢をどんどん叶えてる龍さん
昔から自分と周りを比べて自暴自棄のようになるのが悪い癖だった
でも、りさや龍さんと出会ってそんな考えよりもがんばってるなら私もがんばらなきゃと思うようになった
「いつもありがとうございます」
龍「俺の方こそありがとうね」
「俺の密かな楽しみAちゃんとの電話なんだ
頼って電話してくれるのほんとに嬉しいよ」
これって前のタイプの話と繋がってるのか…?
龍「ねぇAちゃん俺のことどう…」
松「しめー!!」
「ごめんなさい!またお時間あるときに!」
龍さんの続きが気になる…あれってどう思ってるって言おうとしたのかな
これ以上の進展を望んでいるような、でも先に進むのが怖いような
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作者名:ぴすたちお | 作成日時:2022年3月8日 21時