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龍「そういえば、今日の映画元太がチケットくれたんだ」
｢そうなんですか？｣
龍「ほんとは友達と行く予定だったらしいけど仕事でいけなくなったみたいで
このアニメの映画って聞いて真っ先にAちゃんが浮かんだんだ」
｢あ、ありがとうございます｣
｢元太くんにお礼言わなきゃですね、また連絡しておきます｣
龍「元太とAちゃんって連絡先交換してたっけ？」
少し険しい顔で不思議そうに聞かれる
｢りさ経由で交換というよりはいつの間にか追加されてたっぽいです｣
龍「そうなんだ、そういえば俺たち電話番号以外交換してなかったよね
俺とも交換してくれない？」
電話番号以外知らなかったのはあえて交換しようと思わなかったから
自分から言って断られるのもつらいし、今まで些細なことでも電話で連絡してたから
もしメールができるようになったら文面だけで終わって龍さんの大好きな声が聞けなくなる
それが何よりも嫌でその提案に即答することができなかった
｢あ…｣
龍「ごめん、嫌だった？」
｢いや、そんなことは｣
こんなこと言ったら引かれるかな、でも本気で連絡先教えたくないって思われたくない
｢もしメールができるようになっても私と電話してくれますか？｣
勇気を出してそう言うと
龍｢もしかして電話しないようになると思ってためらってたの？｣
｢Aちゃんってずるいね。そんなかわいいこと元太にも言ってない？｣
｢え、いや。｣
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作者名：ぴすたちお | 作成日時：2022年3月8日 21時
