Q.教えてください､歩む道を (ページ4)

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Q.動き出すページ4

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「...え？ほんまにここであってるん？」
「でかない？この家...」

今､なにわ男子はとある家の前で立ち尽くしていた
周りの家より何十倍も大きい家｡整備されている綺麗な広い庭｡高級感溢れる外観｡中を見ようにもカーテンが閉められていて見ることができない

なぜこのような所にいるのかというと...時は遡り､数ヵ月前
急に大倉から呼び出しをくらい､行ってみればそこにはなにわ男子全員が揃っていた

「あの､話ってなんですか？」

全員が椅子に座ったのを見計らって､大橋が大倉に話しかける
どこかいつもと雰囲気が違う大倉に全員の背筋がピンっと伸び､大倉の言葉を黙って待つ

「なにわ男子の皆に折り入って頼みがある｡
それは､ある子と一緒に暮らしてほしくてな｡急な話やから断ってもらってもええんやけど､こっちとしてはえらい困るんよ...」

眉を下げ､苦しそうな顔をしている大倉に言葉がつまる

なにわ男子にはまだ高校生がいる｡しかも､実家に暮らしている人がほとんどだ
もしその誘いを受けたとして､家族にはどう説明すればいいのか｡高校はどうしたらいいのか｡もしその人が原因でそういう記事や写真が流出したら...など色々考えてしまい､言葉が喉に突っかかって声が出せない

それは皆と比べ､長くこの業界にいる藤原と大橋は誰よりも眉間にシワを寄せて､口をギュッと固く閉じていた

頼んだ大倉もその様子を見て､ばつが悪そうになにわ男子を見つめていた

「あー...一応皆､そいつと会ったことはある｡西畑とか特にお世話になったんやない？」
「え...？」

西畑は大倉の言葉にすっとんきょうな声を出してしまう
全員と面識があって､西畑がお世話になったことがあるのなら少なくとも自分達と同じ業界にいる人なのだろうか...そう思えば､顔に入ってた力が少し緩む

大倉はその変化を見て､その人の情報を喜々として話し続ける

「そいつはジャニーズ所属の関西ジャニーズJr.として舞台に立つ｡やから皆と同じやな！
年齢は道枝や長尾と一緒やで｡ジャニーズ自体には小学生になる前ぐらいからおるんやっけ？入ったんは小学生なってすぐやったな！いやぁ､あんときはあいつも荒んでたなぁ！」

と後半からはその人との出来事を思い出しているのか目を伏せ､唇をほころばせていた
笑っているのに､苦しそうな大倉にいたたまれなくなった大橋が声をあげる

「その話､受けさせてくれませんか？」