Q.平行線 ページ25
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大橋side
あれから数週間｡
憐くんと仲良うなろうって距離を縮めようとしたんやけど...｡
「あ！なぁなぁ､憐くんってこういうの好き？」
「え？あぁ､そうですね｡好きですよ？」
話しかけても答えてすぐどっか行ってまう...それだけやない！
「そういえばさ､槻｡あのサインボールくれたん誰なん？お礼言いたいんやけど...」
「んー､個人情報ですし､勝手に話すわけにはいかないので｡お礼なら僕から伝えときますね！」
丈くんがもらったプレゼントについて聞いても､すぐ会話を終わらす｡そんな言い切られてしもうたら､話そうにも話す内容があらへん｡
丈くん､すごい悔しそうやったな...｡
「憐さんって普段どんな仕事してるんですか？どこに行っても会えへん｡」
「そうですねぇ､知り合いの手伝いやたまに東京とかに行ってますよ｡会えないのは単純にスタジオとかが違うんだと思います｡」
流星が思い出したように聞いても笑って答えて終了｡
質問されたから答える｡それ以上もそれ以下もない｡流星もそれ以上広げようとせぇへんしな｡
「槻くん〜...俺な？野菜食べれへんの､代わりに食べてくれへん？」
「ふふっ､甘やかすなって藤原さんから言われてるので｡まぁでも､無理しないでいいと思いますよ？」
大ちゃんが珍しく流星やなくて憐くんに助け求めてもこう｡これでも結構俺らの会話の中では近い方なんよ！？なんで！？俺がおかしいん！？
でも大ちゃん､無理せんでええって言われて嬉しそうやったな｡野菜食べんでええ理由できたからやろうな｡
まぁ現実ってそんな甘ないんやけど｡
「憐くん...勉強わからん！！教えて？」
「どこが分からないんですか？」
「こっから〜､ここまで！全部わからん！！」
「おっと､じゃあゆっくり紐解いてみましょう｡まずは...」
謙杜は同じ年齢ってのを利用して勉強の教えをこうても解説するだけで終了｡なんか複雑って感じの表情しとったな｡
一見距離が縮んだようにも見えるんやけど､どこか壁を感じる｡
あからさまに！やないし､もしかしたら憐くんからしたら結構距離縮まったんかもしれんけど､僕は逆に遠なってる気がする...｡
丈くんも流星も大ちゃんも謙杜も頑張ってるようやけど､手応えを感じひんらしい｡人見知りしてる恭平とかみっちーは怖くて話しかけにいけんし...｡
始まったときは順調やったと思うんやけどなぁ...なんで大倉くんはこんな事頼んだんやろ？
「大橋？大丈夫か？」
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作者名：雨水 | 作成日時：2023年3月27日 20時
