A.ー ページ3
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時刻は4:00近い｡こんな時間に電話してくるのは､さっきの人とある人達しかいない｡
「はい､もしもし｡」
〈お！もしもし〜､相変わらず早起きやなぁ｡おはよ｡〉
「おはよう､どうしたの？」
明るく陽気な声に変に入っていた力がフッと抜ける｡
そんなことに気づかず､電話の相手は今日あったことをぺらぺらと話していた｡
しばらく聞き続けていると､本題を思い出したのかあっ､と声が聞こえてくる｡
〈そうや､この前答えてもらったこと｡何ヵ月か前にOK出たで｡
すぐ言えんくてごめんなぁ？色々急がしたかったんよ｡〉
「大丈夫､この時期は忙しくなるよ｡紅白にカウントダウン｡大変なの俺もわかっとるから｡お疲れ様｡」
〈ありがと､じゃあ明後日の午後2:00ぐらいに来ると思うから！またな､憐！〉
「うん､分かった｡またね｡」
先程と違って最後まで挨拶を聞いて通話が切れる｡
途中で止まっている動画に写る自分の見た目に嫌気がさす｡
スマホの電源を落として､代わりにテレビをつける｡
さて､やろうと思ってできなかった歯磨きをするか｡
ソファから立って､テレビの音を背中越しに聞く｡普通が今日もどこか自分の心をしめつける｡
そんな普通が壊れるまで､あと2日｡
ーーー
改めてはじめまして､作者の雨水と申します｡
元々､◆◆の人生を一言でという名前で書いていたんですが､リメイクしていくうちに合わない気がして誠に勝手ながら変更させていただきました｡
お話の主な軸は変わってないので､楽しんでいただけると嬉しいです｡
リメイク分を何回かに分けて再公開していきます｡更新は相変わらず疎らですが､よろしくお願いします｡また､何も決まってないんですけど更新報告や絵､Twitter(現X)限定のお話などをあげるアカウントを作りました｡今のところ､誰でも通すのでどうぞ｡
アイコン､ヘッダーを初期から自作イラストに変更しました
→一時掲載中止
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作者名：雨水 | 作成日時：2023年3月27日 20時
