気だるげな彼女 【マホト】

#23　好き ページ24

あのまま家に帰れば、仕事も家事も何も手につかなくなって

ずっと泣いているだけの毎日が過ぎていく

あんなにひどいことを言われたはずなのに、

私は諦めきれなくて、

まだマホトのことが大好きなままでいる。

こんな性格だからダメな男と付き合っちゃうのかな。

ダメな男から逃げられないでいたのかな。


もう涙も枯れてボーッとしていたときのこと、

親友から電話がかかってくる

もう何日も顔を会わせていないし、酷く掠れた声を聞かれたくない

そう理由をつけて、着信に出ずにいた。

電話はそう長くは続かず、すぐに切れてしまった


「ピロン」

私の気持ちとは裏腹に明るい効果音が部屋に響く

メールの音だった

思い指でスマホのメールのアイコンを押せば、

親友から、メールが来ていた


￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

A?何日も会ってないけど大丈夫?

なんか、Aらしくないよ

何かあったら話して。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

私らしいってなんだろう。

いつも元気なとこ？

明るいところ？

それだけが私じゃない

私だって、人のことを恨んだりする

醜い私だって心の中にはいる。

私って、何？

親友に聞けば、分かるのだろうか。

話したら、楽になるのだろうか、

諦められるのだろうか




それが、どんなに微かな光でも

暗闇の中の私は、それにすがるしかなかった

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