僕の生きる道《JW》 (ページ3)

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不幸中の幸いと言ったら良いのか、
今日は平日で、人が少なく、
席をとることができた。

しげ大丈夫かな…

大事にならなきゃいいけど。

＿＿＿数時間後

東京駅に着くなり、

すぐに私の東京の家へ向かった。

レコーディングや小旅行の度に
ホテルに泊まるのは面倒臭いから
数年前に家を買った。

そんなに広くはないけどね。

ｶﾞﾁｬ

ドアを開けるともうしげが起きていて。

『しげ、ごめんね』

重「ううん、こっちこそごめんな。
さ、Aも来た事だし
もう俺は大丈夫やから。」

ねえ…なんでそんなに無理をしたがるの？

思わず僕はしげのことをビンタしてて

『しげバカ！？』

重「…へ？」

『急いで東京来たらもう俺は大丈夫だって？
意味わからん…、どれだけ心配して
こっち来たと思ってんの！？
無理したがらないでよ！！！！
そんだけ仕事が好きなん？
もしそうでも、天職だったとしても
無理するようなことはしないで！！！』

久々に誰かに怒鳴った。

重「…ごめんな、俺がこんな事して。」

『謝らなくていいの、
ただ言いたかっただけだから』

重「あのさ…まだここにおってもいい？」

『うん、全然。
あ、マネージャーさんが言ってたんやけど
明日の予定全部キャンセルしといたって。
だからゆっくり休みなよ。』

そう言ってここの家にもある
パソコンの電源をつけた。

2つの家のパソコンのデータは
共有できるから、途中から始められる。

そして、曲作りを再開した。

重「なにしてんの？」

『曲作り。』

重「あ、新曲作ってるって言ってたね」

『なんか、恋人同士みたい。』

ふと思った。

重「そうやな。」

『彼氏なんか出来たことないし、
ましてやキスすらしてない…』

『…あ、キスはしてたな。』

そういや振り返れば。

重「え、誰誰！？」

『教える訳ないやろ。
教えた所で驚くだけや』

重「知りたい！！」

『教えへん。ほら、さっさと寝な』

重「え～…」

『あんた病人やろ！？
何のために飛ばしてきたと思ってんねや』

そう強く言うとしげは案の定へこみ、

重「はーい」

と言って布団に入った。

さて、静まったし、またやるとするか。

表題曲は終わったから、
次はカップリング曲の作成に移る。

久々にやる気が出てきた。

なんだろ。作る気になるのは何故だろう。

人が一人いるだけでこんなに変わるみたい。
よっぽど寂しがり屋だな、自分。