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毎朝の光景…? ページ1

俺の朝は詩音に起こされることから始まる。詩音とは、小学生の頃から俺の頭の中に出現した友達…まぁ、頭の痛い人だとは自分でも思うが、いうなれば妄想の中の友達、みたいなものだ。今となっては友達というより恋人に近いのだが。
「なぁー馨ー。そろそろ起きろー、遅刻するぞ」
 うん…。あとちょっと…あと、五分…眠い…。
「おいこら、三十五分だぞ。遅刻しても知らないからな」
 ぺちぺち、とほほに詩音の手が…うん?手?
 そこで俺は目を開く。薄く。
「お、ようやく起きたか。おはよう、馨」
 そこには、優しそうに微笑む詩音らしき人物の姿があった。………………は?????なんかいる。目の前にいる。いる?!いやいやいやいや、おかしい。これはおかしい。詩音がいるだと!?!?
 詩音は実体がない。そりゃもちろん、俺の妄想だから実在するはずがないのだ。…にしても、無駄にイケメンだ。かっこいい。さすが俺の妄想だけある。
「おーい馨。俺の実体に見とれるのはわかるがさすがにそろそろ起きないと遅刻すんぞボケ」
「うわぁぁぁぁぁあなんで!?なんで!?!?」
「大声を出すな、誰かに聞かれるぞ馬鹿」
 いや、そうだけど。というかこれ、詩音。人に見られるのか…?声も聞こえ…?やばくないかこれ。
「詩音、ちょい待って。お前誰かに見られたりした?」
「うーん。お姉さん?が朝起きてきたけど布団にうまい具合に隠れてたし朝はバタバタしてるからばれてないと思うぞ」
「お姉さんて。いやまぁ、誰にも見られていないならいい。それよりそろそろ起きないと母親がお越しに来るけどいいのか?確実に見られるぞ?」
「うわぁぁぁぁそれだけはだめ!起きる!起きるからお前はどっかに隠れてろ!マジで!誰かに見つかったらめちゃくちゃ面倒くさいからお願いだからどっか隠れてて!帰ってきたら抱き着いてていいから!」
「お、おぅ。わかった。大丈夫、お前に迷惑をかけるようなことは絶対しない。誓う」
 詩音に伝えるべきことを言って、俺は今日も会社に出勤する。普段着のシャツを着て仕事用のズボンを履く。朝ご飯を食べる暇がないので母親が作ってくれたおにぎりをバックに入れて自分の車に乗り、家を出た。

やっとの帰宅。→



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設定タグ:イマジナリーフレンド , IF , 空想の友達   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:闇奏 馨-key-@くらかな けい | 作者ホームページ:http://twitter.com/key_kaoru_kyuta  
作成日時:2017年9月23日 16時

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