ﾟ･*:.｡.契約恋愛.｡.:*･゜ (ページ35)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:831,352 hit

05. ページ35

.

不思議な契約をした

.

自分ちに帰ってからも

契約書のコピーと彼女の名刺を

いつまでも眺めていた

.

確かに顔は人並み以上に綺麗だった

スタイルも無駄のない肉付きで

指先まで手入れされてた

見た目だけは

俗に言う美人だ

だけど、浮かべた笑顔は

冷たい

いや、初対面だからか？

知らない男に馴れ馴れしくするのも若干引いちゃうけど

彼女との間には見えない壁があるようで

距離感がいまいち分かんない

女の人の扱いは得意だってずっと思っていたけど

彼女は―――――

柳田さんは

なんか違う

.

雅紀「もやもやするなー。なんか、もやもやする。あ、失恋したからか、俺(笑)」

.

ゴロンとベッドに転がって天井を眺めてみても

なぜか彼女の作られた笑顔が浮かぶ

雅紀「だから俺、失恋したばっかなんだって！」

これじゃあまるで、彼女に恋してるみたいで

雅紀「ちがうって！不思議な人だから気になるだけだって！」

自分に言い聞かせるみたいに

ひとり、呟く

.

恋人はいないって言ってた

だから体の関係だけでもＯＫってことか？

金さえ払えば、なんだってＯＫってことか？

.

雅紀「あ～～～っ、もやもやするっ！」

なんで俺、彼女のことばっか考えてんだ？

ただの紙切れ一枚で繋がってる関係だぞ？

どーだっていーだろ？

それが仕事だって言ってんだから

.

契約、なんて言うぐらいだから

必要以上に彼女を知る必要なんて無いんだから

きっと俺以外ともそんな契約してるってこと

………なんだろうから

.

.

もやもやが

膨らむ

.

.

雅紀「なんだよ、柳田A～～～っ！！気になって寝らんなくなるし！」

彼女の番号だって、アドレスだって

俺の携帯に入ってる

気になって寝れないぐらいなら

直接電話して聞けばいいのに

それが出来ない自分に

一番もやもやする

.