血液性愛【rtrt】 (ページ5)

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you side.

『我慢しなくてもいいよ？』
気付いたらそんな言葉を口にしていた。
どうせレトくんの事だから、我慢しなきゃとか思ってたんだとは思う。
「え、でも、それじゃ…」

『我慢したら身体に悪いと思うよ。』
そう言うとレトくんは、はっとした表情になる。
意外と単純なのだろうか。
「う、うん。そうなのかな。」
だって私が寝たフリをしてた時に一回やろうしてたもんね。

『うん。そうだよ。我慢しちゃダメ。』
…あれ？私もこの行為に満足してるみたい。
あの行為が嬉しくて、喜ばしくて…
私も、夢中になっているみたいな。そんな感じ。
「分かった。取ってくるね？」
考えていたら、レトくんはナイフを取りに行ったみたい。

私は嫌だと思っていたはず。だって痛くて、どうにもならなかったから。
でも今はそれを求めているみたい。
早く腕を切って欲しい。何故かそう思ってしまう。
そのせいで腕には切り傷がいっぱい付いているのに。

「…取って、きたよ。本当にいいの？」
あ、レトくんが戻ってきたみたい。
『うん、良いんだよ。』
今は何故か肯定の言葉しか言えない。
否定をする事も、嫌だと言うことも、何も出来ない。

「……ごめんね。」
小さくレトくんがそう呟いたと同時に、腕が切られる感じがした。
自分の腕を見ると、血が垂れているのが分かった。
レトくんの方を見ると、罪悪感を感じているものの自分の欲には逆らえないようで、少し顔を赤らめていた。

何故か、今の行為に快楽を得ている気がする。
…気がするだからね。完全に気持ちいい訳じゃない。
でも何故か腕から血が流れているのが当たり前に感じてしまう。
私がおかしくなってしまったのか、そうじゃないのか。

その最後は、誰にも分からない。はずだ。