気まぐれボイジャー【豪炎寺修也】第八章 (ページ40)

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３０６話#　男子トークページ40

#家#

～豪炎寺side～

「また会ってもいいか？」なんて言っておきながら、俺はAに会いに行く機会が一度もなかった。

サッカーで忙しいせいもあってきっかけがなくて。

あれから一週間が経ち、ある日部活をしに大学へ行って緑川とバッタリ会った時。

緑川「豪炎寺、今日うち来いよ」

修也「！」

緑川「宅飲みしようぜ！ヒロトも暇だから」

修也「Aもか？」

緑川「Aはバイト。火曜だし」

修也「分かった」

ということで緑川たちの家にいる。

買ってきたお惣菜をつまみながらサッカーの話で盛り上がり、話題はAに。

ヒロト「やっぱりノースリーブだよね」

緑川「すっごい分かる。ノースリーブに長めのスカートあるじゃん。あの茶色のチェックの」

ヒロト「できる女感が溢れ出てるよね」

修也「ほう。俺は見たことない」

緑川「そりゃあないわ。だってお前7月から1回もAに会ってないだろ」

修也「...」

先週、会ったけどな。

でも、あの時Aはショートパンツにカーディガンというラフな格好だった。

ヒロト「1年生の時は全然そんなことなかったのに、2年になってからは変わったよね。強烈な色気だよ、Aちゃんの今年の夏ファッション」

緑川「あの格好で学校行ったら男達がたまんないだろうな」

ヒロト「まあ、夏休みが終わったら涼しくなってるだろうから、していかないだろうね」

夜の闇しか映さない窓から、ザアザアと音がしている。

ヒロトがそれに気がつき、我に返る。

ヒロト「ん？雨？」

緑川「まじかい。豪炎寺傘持ってきた？」

修也「いや、ない」

ヒロト「それよりAちゃんだ」

ヒロトは立ち上がって廊下に出て行き、すぐに戻ってくる。

ヒロト「ダメだ。Aちゃんの折りたたみも長い傘も傘置きにある」

緑川「んじゃ豪炎寺迎えに行ってあげな。もうすぐ22時だしバイト終わる時間だろ」

修也「！」

緑川「行ってらっしゃ～い」