２６３話# 心に刺さる選択肢 ページ25
勝也「人は希望がなければ生きられない。お前は今どう生きている」
A「！」
勝也「栄都の生徒なら、毎日ここに通えるほどの余裕なんてないはず。もうすぐ月末だし、恐らくテストも近づいているのだろう？なのに３日も連続で見舞いに通えるということは、学校でうまくいってないのではないか？」
A「...」
返す言葉もない。
あたしは今、学校、いや勉強から逃げている。
勝也「栄都は都内トップの理系高校。忙しさからくるプレッシャーで潰されそうになることもあるだろう。今如月は、そんな状態に陥っているのではないか？」
A「...その通り、です」
すると豪炎寺先生は厳しい表情をほんの少しだけ緩めた。
勝也「そうか...」
栄都に入学してからというものの、勉強が激しすぎて他の事を考える余裕なんてなくなっていた。
地元にも帰っていないし、まともな友達も作っていない。
なのに成績は低迷し、クラスメートには馬鹿にされる一方。
孤独になっていた。
勝也「もう、医者になるのを辞めないか？」
A「っ！？」
勝也「あの時、私のせいで如月は医者を目指すことを決意した。私の息子のためにお前の将来を犠牲にさせてしまったな。私はお前のその熱意に圧倒されたが、やはり栄都に入学したお前は大きな壁にぶち当たってしまったようだ。私はもう修也を医者の道に進ませたいとは思っていない。プロのサッカー選手になることを応援している。だからお前が犠牲になる必要はもうないんだ。そろそろ元の道へ戻らないか？」
一瞬、耳を疑った。
元の道を戻る？あたしが？
勝也「まだ高校１年生の夏休み前。これから転校手続きをすれば２学期には新しい学校に通える。キリもいい。どうだ？手続きがスムーズにいくように、私も協力するぞ」
A「そんな...」
勝也「急に言われてもすぐには答えられないか。なら、ご両親と相談してよく考えて決めなさい」
そう言って、先生は立ち去って行った。
残されたあたしは、夕焼け色に染まりながら茫然としていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななっち(プロフ) - アマネさん» いえいえ全然です！こちらこそわざわざありがとうございます！！はい、またよろしくお願いしますね＾＾ (2018年2月14日 23時) (
レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
アマネ - ななっちさん» わああ、そこまでさせてしまってすみません（汗）でもどちらのバージョンも素敵です！一足早いですが続編おめでとうございます、これからも影ながら応援させていただきます(^^) (2018年2月14日 23時) (レス) id: 6367bb81f0 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - Vermut（元ソラノです）さん» わーありがとうございます〜！！！！頑張って書きました！感動できたようでいろいろ伝わったみたいで私もめっちゃ嬉しいです＾＾ (2018年2月12日 23時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut（元ソラノです） - きゃぁぁぁぁぉぁぁぁあ!!!!ってなりました！(泣)まだ終わってないのに泣けてきました(T ^ T)やっぱり何度見ても最高ですね！！これからも応援しています！！ (2018年2月12日 22時) (レス) id: d3f0b80636 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - アマネさん» ゴロっと変えてしまいました笑 ほんとにありがとうございます！！これからもよろしくお願いします＾＾ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2018年2月3日 20時
