１１７話# 旅 ページ44
英輔「ん？どうしたー」
明るい表情から真顔に切り替えて、お父さんはあたしを振り返る。
英輔「A。」
優しく呼ばれた途端、涙が溢れ出した。
A「......やっぱり嫌だよ」
英輔「...」
A「明日が修也の最後の試合だなんて、嫌だ...留学のためにサッカーを辞めさせられるなんて、あんなに才能があるのに...ずっとずっと我慢してきたのに...どうして辞めなきゃいけないの。辞めてほしくない！(涙)」
もう止まらない。
A「で、でもね、豪炎寺先生だってずっと我慢してきて、修也に厳しいように見えるけど、本当はすごく大事にしていて、思いやりがあって...あの人だって間違ってないの！あたしはあの人にだって幸せになってほしい...(涙)」
お父さんはゆっくりとあたしに近づいて、頭をポンと叩いた。
英輔「俺がいない間に、随分と変わったな、A」
A「え...」
英輔「こんなに他人に対して感情が溢れ出るAを、俺は知らないぞ」
A「！」
英輔「人を大切に思う心。Aがそれを大事にしてくれて、お父さんは嬉しい」
そうだ。
気付かぬうちに、あたしはこんなにも豪炎寺一家のことを大切に想っていた。
豪炎寺一家だけではない。
雷門中のみんなやイナズマジャパン、そして新しくできた天河原サッカー部のみんな。
１人１人が大切で、みんなのためなら何だってできる気がする。
お父さんに言われて気付いた。
エイリア学園の件と関わって、帰ってきてサッカー部を作って、イナズマジャパンのみんなをサポートして...すべての過程は１つに繋がっていた。
あたしの気まぐれから始まった、旅。
英輔「いいボイジャーになったじゃないか、A(微笑)」
お父さんの優しい声を聞いていると、涙が更に止まらなくなった。
・
あれから、２人で自宅への道を歩きながら、泣き止んだあたしはお父さんに告げた。
A「お父さん...あたし、このまま諦めたくない」
英輔「ああ」
A「もし、あたしが無理なお願いを言ったら、お父さんは止める？」
英輔「それが、Aの大切な仲間のためであるならば、俺は止めない」
A「ありがとう」
英輔「で、そのお願いって？」
A「お父さんあのね...あたし、――――――――――」
お父さんは一瞬目を見開いたが、すぐにあの優しい微笑みを浮かべてくれた。
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ななっち(プロフ) - かなさん» わーーとても嬉しいです！！長い間ありがとうございます！！もっと面白く書けるように頑張ります！＾＾ (2017年8月20日 15時) (
レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - ななっちさんの作品、昔から読んでいています！また復活してくれてとても嬉しいです！私も作品書いているのですが、ななっちさんみたくなれるようにがんばりたいです！応援してます！ (2017年8月20日 10時) (レス) id: e5a68393f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» いえいえーまた読みに行くね♪ (2017年8月20日 0時) (レス) id: b79a46e22d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ☆(プロフ) - ありがとう!!ちょっと自信が持てた笑 ななちゃんがそう言ってくれて嬉しい!頑張るね(*´ω`*)ほんとありがとう！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 363c42bf1d (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» 改善した方がいいとかは思わなかったよ〜色んな作者さんそれぞれの個性がある方がすきだし！なんか全体的にギャグっぽい所がすごく面白くて好き！あたしはギャグ得意じゃないから逆にすごいって思ったよ〜！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2017年8月11日 15時
