１１６話# 二度とない ページ43
修也がお父さんに駆け寄る。
修也「初めまして。Aさんの友人の豪炎寺と申します。こんな時間までお嬢さんを付き合わせてしまって、申し訳ありません」
英輔「なんだキミ、随分かしこまってるなぁ(笑)」
修也「いえ、」
英輔「修也くんだろ？知ってるよ。マコと電話をするとよくキミや雷門中サッカー部の話になるからね」
A「お父さん、これはあたしの好きでやってたことだから...」
英輔「分かってるさ。修也くんがきっかけで、Aはサッカーに目覚めたんだよな。いやー、まさかAがあんなにすごい技を習得していただなんて、想像つかなかったよ」
髪をポリポリと掻いて、お父さんは更に続けた。
英輔「明日は決勝戦なんだろ？その前の練習ってとこかい？」
修也「はい」
英輔「そうか、頑張れよ」
修也「ありがとうございます」
英輔「さあ、もう遅いし、キミも帰って休みな！」
修也「はい」
スーツケースを持ちあげて階段を上がっていくお父さん。
あたしは慌ててバッグにタオルやドリンクをつめて後を追いかけた。
ふと振り返る。
A「修也。明日、頑張ってね」
修也「ああ。ありがとう」
吹っ切ったような表情をしながらも、悲しみを隠しているのが分かった。
心の中でもう一度だけ「頑張って」と伝えて、あたしは河川敷を後にした。
・
#道#
お父さんはおしゃべりだ。
しんみりしているあたしに気遣っている部分もあるだろうけど、それでも口数が多い。
英輔「Aも大変だったなー。ずっと豪炎寺さんのお宅にお邪魔してたんだろ？お手伝いに子守りにサッカーの練習相手に。まぁ、マコは喜んでただろうけどね」
A「...うん」
英輔「俺は本社復帰が決まったから、一週間休みをもらって、休みが明けたら東京でお仕事だ。沙里奈さんは相変わらずだけど、家のことはもう心配しなくていいぞ」
A「うん」
英輔「明日は朝早く起きて、マコを迎えにいかないとな。豪炎寺のご主人は、午前中は家にいるよな？」
A「うん、休みとるって言ってた」
英輔「息子さんの大事な決勝戦だもんなー、さすがに休みとるよな」
違うよ、お父さん。
明日は大事な決勝戦だけど、修也の最後の試合でもあるんだよ。
完成したタイガーストームが体の中でよみがえる。
あの熱さ。
もう二度と修也と一緒に感じることはないんだ...
A「...」
気付いたら、足が止まっていた。
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ななっち(プロフ) - かなさん» わーーとても嬉しいです！！長い間ありがとうございます！！もっと面白く書けるように頑張ります！＾＾ (2017年8月20日 15時) (
レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - ななっちさんの作品、昔から読んでいています！また復活してくれてとても嬉しいです！私も作品書いているのですが、ななっちさんみたくなれるようにがんばりたいです！応援してます！ (2017年8月20日 10時) (レス) id: e5a68393f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» いえいえーまた読みに行くね♪ (2017年8月20日 0時) (レス) id: b79a46e22d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ☆(プロフ) - ありがとう!!ちょっと自信が持てた笑 ななちゃんがそう言ってくれて嬉しい!頑張るね(*´ω`*)ほんとありがとう！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 363c42bf1d (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» 改善した方がいいとかは思わなかったよ〜色んな作者さんそれぞれの個性がある方がすきだし！なんか全体的にギャグっぽい所がすごく面白くて好き！あたしはギャグ得意じゃないから逆にすごいって思ったよ〜！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2017年8月11日 15時
