１１３話# 試合を観なきゃならない人 ページ40
#豪炎寺宅#
翌朝。
早起きして朝ごはんを作り、テーブルに並べる。
豪炎寺先生は新聞を読みながらブラックコーヒーを飲んでいた。
焼きたての目玉焼きをお皿に置いて、先生の前へと出す。
A「はい、できたよ」
その一声に先生は新聞をたたみ、フォークとナイフを持つ。
食べ始める、と、思いきや。
彼はフォークとナイフをテーブルの上に戻した。
勝也「...昨夜も、修也と一緒にいたのか」
A「...うん」
怒られる。
そう思ったけど、返って来たのは意外な言葉。
勝也「...あいつの様子はどんな感じだ」
A「え」
思わず顔を上げて先生をまじまじと見つめる。
とたんに胸がむしょうに締め付けられた。
いくら息子の将来を決め付けてしまっても、結局彼の様子が気がかりで心配なんだ。
A「先生...」
やっぱり、あたしはこの人を憎めないよ。
唇を噛み締めて、あたしは先生に言った。
A「ＦＦＩ、アジア予選決勝、日本代表イナズマジャパン対韓国代表ファイアードラゴン。明日、午後１４時、フロンティアスタジアム」
勝也「？」
A「観に来てください。お願いします」
普段は使わない敬語を使って、腰を折って頭も下げる。
声が掠れているのは明らか。
A「修也の最後の試合。絶対に観に来てください、この通りです」
修也のサッカーを一番に見せなくてはいけないのは、あたしでも夕香でもない、他でもないこの豪炎寺勝也だ。
勝也「仕事がまだどうなるかが分から」
A「そんなのっ！他の先生に代わってもらえばいいじゃない。試合は１４時からよ。実質３時間しか拘束しない。お願いします、先生」
必死な思いで頭を下げる。
勝也「だから、」
A「これ以上何も言わないで。ただ、スタジアムに来て試合を観て。修也の最後のサッカー姿、ちゃんと見てあげて」
勝也「...」
しばらく黙り込み、彼は小さく言った。
勝也「...分かった」
もう、これ以上あたしにできることはない...
ブーー、ブーー
ふと、ケータイが鳴った。
発信者を見ると、そこには「お父さん」の４文字。
A「え、お父さん？」
慌てて電話に出る。
すると、久々に聞く父の声がした。
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ななっち(プロフ) - かなさん» わーーとても嬉しいです！！長い間ありがとうございます！！もっと面白く書けるように頑張ります！＾＾ (2017年8月20日 15時) (
レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - ななっちさんの作品、昔から読んでいています！また復活してくれてとても嬉しいです！私も作品書いているのですが、ななっちさんみたくなれるようにがんばりたいです！応援してます！ (2017年8月20日 10時) (レス) id: e5a68393f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» いえいえーまた読みに行くね♪ (2017年8月20日 0時) (レス) id: b79a46e22d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ☆(プロフ) - ありがとう!!ちょっと自信が持てた笑 ななちゃんがそう言ってくれて嬉しい!頑張るね(*´ω`*)ほんとありがとう！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 363c42bf1d (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» 改善した方がいいとかは思わなかったよ〜色んな作者さんそれぞれの個性がある方がすきだし！なんか全体的にギャグっぽい所がすごく面白くて好き！あたしはギャグ得意じゃないから逆にすごいって思ったよ〜！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2017年8月11日 15時
