９３話# ２人きりの空間 ページ20
テレビを消して仕込みを続けること20分ほど。
気付けば時刻は16時。
開店まであと1時間だ。
頑張ろう。
せっせと野菜を切ってタッパーに詰め込み、スープの味見をして、炊飯器の時刻をチェック。
そんなことをしていると、突然扉が開いた。
カランカラン
A「！！」
入り口にいたのは、ブルーのユニフォームを着た、まぎれもない修也。
走ってきたのか、肩の息が上がっている。
A「修也！？どうしてここに！スタジアムにいたんじゃ」
修也「はぁ、はぁ...A、勝ったよ、俺たち」
A「うん、テレビで観てたけど...でも」
修也「Aに礼が言いたくて」
修也のことだ。
きっと試合が終わった直後に、監督に無理を言ってみんなより先にスタジアムを出たんだ。
修也「この試合、勝てたのはお前が裏で支えてくれたおかげだ。きっと虎丸の母親も、虎丸が活躍したプレーが観れて喜んでいただろう。ありがとうな、イナズマジャパンのために」
A「そう言ってもらえると嬉しいよ。あたしなんか、みんなのためにこんなことしかできないからさ」
いつか修也に言われた、「お前は仲間だ」という言葉。
それはいつまでも心に残っている。
A「っていうか何？試合後で疲れてるのにこんなに急いでここまで来ちゃって...話をするだけなら電話でも良かったのに(笑)」
未だに修也の息が収まらないのを見て、あたしは笑った。
「そうだな」って一緒に笑ってくれると思ったのに、修也は真剣な眼差しをあたしから反らしただけだった。
修也「...いや、会って言いたかったからさ」
A「っ！」
心臓が、ドクンと鳴る。
...なあに、これ。
乃々美「やっほー！」
と、その時、乃々美さんが店に入って来た。
乃々美「Aちゃんお疲れー、そろそろ開店準備始めましょー...って、あれ？キミ確か虎丸くんのチームメイトの...」
修也「あ、こんばんは」
乃々美「やだっ、もしかして邪魔しちゃった！？ごめんなさい！」
A「違います違います！ただの友達ですからっ！」
急に上がった体温を誤魔化すように、あたしは慌てて調理台に向き直った。
修也「...汗臭いので、俺はこれで失礼します」
乃々美「あ、うん...？」
そして、修也は虎の屋を後にした。
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ななっち(プロフ) - かなさん» わーーとても嬉しいです！！長い間ありがとうございます！！もっと面白く書けるように頑張ります！＾＾ (2017年8月20日 15時) (
レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - ななっちさんの作品、昔から読んでいています！また復活してくれてとても嬉しいです！私も作品書いているのですが、ななっちさんみたくなれるようにがんばりたいです！応援してます！ (2017年8月20日 10時) (レス) id: e5a68393f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» いえいえーまた読みに行くね♪ (2017年8月20日 0時) (レス) id: b79a46e22d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ☆(プロフ) - ありがとう!!ちょっと自信が持てた笑 ななちゃんがそう言ってくれて嬉しい!頑張るね(*´ω`*)ほんとありがとう！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 363c42bf1d (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - みるくてぃ☆さん» 改善した方がいいとかは思わなかったよ〜色んな作者さんそれぞれの個性がある方がすきだし！なんか全体的にギャグっぽい所がすごく面白くて好き！あたしはギャグ得意じゃないから逆にすごいって思ったよ〜！ (2017年8月20日 0時) (レス) id: 5b85f290d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2017年8月11日 15時
