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「返して。」 ページ8

その日もいじめは起きました。
ものを取られる、壊される、ことは慣れていました。けれど、アレだけは熊のぬいぐるみのキーホルダーだけは壊されたくなかった。たった一人の親友とお揃いだったんです。

その日は、いじめてくる人たちは私のスクールカバンをじっーって見てたんです。そんなに見たことないんでなんだろうって思ったんです。そしたら熊のをとってこう言ったんです。

「これ、大事なものなの?いつも付けてるし。」

なんて言ったんです。私はとっさに返して!って言ったんです。そしたら

「あ?お前が指図してるんじゃねーよ!!」ドガッ

・・・・・・お腹思いっきり蹴られました。
私が痛みに悶えてる間にどこかに言ってしまいました。お腹には足跡のアザがくっきり残っています。

私は必死に探しました。でもどこにもなかったんです。

だけどたったひとつ行ってない場所があってそこは倉庫なんです。
でもそこは暗いし埃っぽいしみんな入るのを嫌がっていました。
そこには熊を奪った人もいました。

「あ!やっと来たんだぁ〜」

手には熊が握られてました。

「これ大事、なんでしょ?返してって言うぐらいだし。さて、最終通告これ以上あいには近づくな。」

・・・・・・このときに分かりました。なんでいじめてきたか。警告してたんです。近づくとこうなるぞって。
だから私は、・・・・・・私はっ!言ったんです!近づかないから返して!って。
そしたら

「うんうん。やっと分かった?それじゃあ返す・・・・・・わけないじゃあ〜んww信じちゃって可哀想w」

私は咄嗟に
「か、返すって言ったじゃん!!」
と言いました。そしたら

「は〜い!熊ちゃん一緒に遊ぼ?」
ザクッ

・・・・・・熊の頭が落ちました。落ちたというか切られて。
その後も手、足、胴体、リボン、耳、目、すべてを刻まられました。
私が呆然としていると

「大事なもの壊れちゃったねぇwwwショック受けてんの?可哀想w」
なんて言いながら去って行きました。

残されたのは私と面影もない熊だけでした。・・・・・・涙が溢れました。
私は泣きじゃくりながら必死にぼろぽろになった熊のパーツを拾ったんです。縫えば直るかもって。私裁縫苦手ですが。拾いながらこう思いました。



返して、私の大切なものを。
私の気持ちを。感情を。
平凡な日常を。

返して、返して、返して返して返して返して返して返して

「私 は 、」→←「期待=無意味」



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作品ジャンル:ホラー
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嘘つきピエロ - 心に響くものがあってめっちゃ惹かれました! (2020年11月29日 1時) (レス) id: f059c2a2b0 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - ドォナツさん» 返信遅くなりすいません!ありがとうございます!こういう世界観って書くのが難しいんでそう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます! (2020年5月14日 18時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
ドォナツ - ダークな世界観が大好きです!応援してます (2020年5月7日 16時) (レス) id: 871381f269 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - haru☆さん» うわああああ!すごい嬉しいです!私が好きな世界観を私なりに作っているのでそう言ってくださって嬉しいです!ありがとうございます! (2020年4月21日 22時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
haru☆(プロフ) - 世界観が凄い好きです、更新頑張ってください! (2020年4月21日 19時) (レス) id: 8a171a65b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイン | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/  
作成日時:2020年2月22日 13時

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