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彼らが韓国へ戻ってから
またいつもどおり、
様々なアーティストのお手伝いで
バタバタと過ごしている。
テヒョン さんから、一度電話が来たんだけど、
仕事で出れなかった。
夜に折り返したけど、彼は出なくって。
今日も、あるアーティストの
海外でのライブに関する打ち合わせが夜まで続いた。
時差の関係もありどうしても打ち合わせの時間が遅くなってしまう。
家に帰ろうと荷物を片付けていると
スマホが光って、
"不在着信"の表示が。
相手はテヒョン さん。
お互いのスケジュールを把握しているわけではないから、いつ繋がるのかどうかもわからない電話。
もう23時か…。
少し遅いかな、、、と迷いながらも
電話をかけてみた。
呼び出し音が鳴り続け、
またすれ違いかなと思って切ろうとしたとき
彼は出てくれた。
「Aさん？」
「あっ、テヒョン さん。夜遅くになってしまってごめんなさい。それに、電話もなかなか出られなくって。」
「ううん。やっと電話できて嬉しいです。Aさん、今は家？」
「今仕事終わって外に出ました。駅に向かって歩いてるところです。テヒョン さんは宿舎ですか？」
「こんな時間まで仕事なんだ。無理しないで。僕は、宿舎の窓から日本がある方向を見て電話してますよ？(笑)あと、月を見てます。韓国の月は満月です。」
「私も韓国がある方を向きながら歩きますね。フフフフっ。テヒョン さん、今、私も月が見えてるんですよ。私が見えてる月は。少し雲がかかってます。でも、同じ月、見てます。」
「同じ月か。なんだか、すぐ会いに行けそうな距離に感じますね。電話もしてるからか、すぐ近くに感じます。」
そんな話をしていたら、すぐに駅に着いてしまった。
本当は、もう少し話したい気持ちもあったけれど…
「テヒョン さん、ごめんなさい。私、今駅に着いたので電話切りますね。まだ電話しましょう。」
「待って、また電話もしたいけど、写真送ったりしたいからショートメールにLINEがカトクのID送ってもらいたいんだ。それ伝えたくって。」
「わかりました。家に着いたらカトクのID送ります。あまり使わないから慣れないんですけど。じゃぁ、今日はおやすみなさい。」
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作者名：kerokero0114 | 作成日時：2021年2月5日 0時
