2人の未来へ 2【TH】 (ページ4)

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＊TH ページ4

また会えなくなるのなら
せめてもう一度顔がみたい
ねぇ、こっちを向いて

歩いていく君の背中に心で呟いた。

僕の想いが通じたのかはわからないけれど

彼女は立ち止まり、くるっと振り向いたんだ

「テヒョンさん、マフラー、ありがとうございました！冬の間ずっと使ってたんです。大切にしますね。そのっ…あの言い忘れてて…ほんとに、これで。」

「Aさん！もっと、僕にAさんのこと教えて。日本に行くの、Aさんに会えるの、楽しみにしてますから。」

彼女はまたお辞儀をして
玄関を出た。

彼女は僕の心の声が聞こえるの？

そんな訳ないのに

気持ちが通じて
彼女の顔をもう一度見れたことで
自然と僕の顔が緩んでしまう。

あと1ヶ月。
きっと、また世界は思ったよりも早く進むんだ。

＊＊＊

ねぇ、A

この時に撮ったはじめてのツーショット写真。

2人で何度も見て、
この時のことを思い出してたよね。

今、僕は1人でこの写真を眺めてるよ。

君はこの写真を持っていないから
このときの出来事、忘れていくの？

この写真をみるとすぐわかるんだ。

僕はこの頃から君に夢中だったよ。

もう一度、
この写真を見ながら
思い出を語り合うことはできない。