2人の未来へ 2【TH】 (ページ29)

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＊TH ページ29

しばらくすると彼女は戻ってきた。

「リナちゃん、ごめんね。ありがとう。」

「いいえ。何もしてませんよ。相変わらず皆さんAさんに甘々でしたね(笑)用事すぐ終わったんですね？」

「また、そんな事言って、、、もう。相葉さんのは、用事っていうか、お土産もらったの。相葉さん、まめな人だからね。」

「やっぱり甘々ですよ！」

「もうこの話は終わりね？そろそろ会場に移動しましょう。リナちゃんサポートよろしくです！」

どんな会話だったかはわからないけど、
思ったよりすぐ戻ってきたAさんにホッとした。

　

　

リハーサルは
ヌナが嵐さん達に挨拶した時に色々伝えてくれていたおかげでスムーズに終了した。

リハーサル中、相葉さんとAさんのことが気になり
僕らが相葉さんの近くを通ったときや
すれ違ったときなどの2人の様子を見ていたが
控室みたいなことは起きなかった。

ただ、相葉さんは
Aさんを見つけると
優しい視線を送っていた。

彼女も気がつけば笑顔を返すし
彼女が気づかなくても、
相葉さんの視線は変わらない。

僕らは二部構成のうちの一部のみに出演のため、
番組の途中で帰ることになっていた。

司会を務める相葉さん達は
最後まで仕事があるので
彼らに最後の挨拶はできなかった。

控室でメイクを落とし
帰ろうと部屋を出ようとしていたとき、

偶然、衣装チェンジで
バタバタと控室に戻る彼らと
鉢合わせした。

「お疲れ様でした。ありがとうございました！」

と声をかけると、

皆さんそれぞれ
「ご苦労様でした。素敵な歌でした。」
と返してくれた。
　

ここでも気になるのは2人の関係で、
一番後ろにいた彼女の方を見れば、
やっぱり彼は彼女の頭に手を乗せ
あの優しい目に彼女だけを映している。

僕は彼女の特別になりたい

彼女に触れたい

彼女の特別が
僕ではない、他の人になるのを
僕は耐えられるのだろうか