2人の未来へ 2【TH】 (ページ3)

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＊TH ページ3

あっという間に1階に着いてしまった。

彼女がエレベーターから降りて、こちらを向く。

「送っていただいて、ありがとうございます。ここで大丈夫です。また会えるの楽しみにしてますね。」

そう言う彼女をまた引き止めたい

時間がない彼女をこのまま引き止めては行けない
引き止める理由があるわけでもない。

とっさに出てきた言葉は

「一緒に写真撮りたいです。ほら、同じ誕生日の人なんて初めて会ったから、記念に残しておきたくって。」

よく分からない理由だし
自分でも、なんで写真？なんて思った
でも、
彼女ならな断らないとも思った。
だって、わかる。
優しいし、僕を傷つけない人だから。

「フフっ、私も同じ誕生日の人と会うの初めてでした。私でよければ是非お願いします。」

僕は彼女の隣に行く。
セルカだからお互いの身体をギリギリまで近付ける
彼女から漂う
甘く優しい匂い。

今度あったらこの匂いのこと聞いてみようかな

変態って思われるかな？

「3.2.1」
カシャっ

2人で顔を寄せ集い
撮った写真を確認する。
耳に髪をかけた君を見たとき、

また君の新しいことを知れた。

耳たぶにある小さな3つのホクロ
三角形の形に見えて
なんだか、星座のようにも見えてきた

写真をよく見れば、
僕とは少し場所は違うけれど
目の下に小さな涙ぼくろもあった

また共通点があると思うと
それだけ心が温まる。

「あっ、テヒョンさんって目の下に涙ぼくろあるんですね。初めて知りました！」

自分の手を目の下に持っていき
僕の涙ぼくろの位置を教えてくれる

ほら、また
えくぼを見せて笑う

君はズルいよ。

僕の手が勝手に君の耳へと動く

「Aさんも、星座みたいなほくろあるんですね。僕と同じ涙ぼくろも。それに、ここ。えくぼ。可愛いです。」

耳の次に目元、そして頬、
耳からすっと撫でるように
僕の指が降りていく。

キョトンと僕を見つめるその目には
君を見つめる僕が映っていた

あぁ、僕はこんな顔をして
君を見ているのか

君の目に映る僕と目が合うと
なんだか
自分のしている行動が
急に恥ずかしくなってきて
パッと手を離した

少し顔が赤くなった君は
「あっ…では、今度こそ、ありがとうございました。また、日本で。えっと、ありがとうございました。」

ペコっとお辞儀して玄関へ向かう君

またしばらく会えなくなる。
知れば知るほど
すぐには会えないこの関係が、距離がもどかしい