2人の未来へ 2【TH】 (ページ12)

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＊TH ページ12

「えっ？どういうこと？」

「うちの会社は担当制じゃないので、指定は基本できないんです。Aさんを指名する方も多いんですけどね。それにAさんの場合はちょっと特殊で。」

「特殊って、どういうこと？」

「あんまり詳しく言えないんですけど、Aさん、主に２つのアーティストの方をサポートしてるんです。それは、もう絶対って感じで。一つは男性アイドルで、もう一つは海外で活動してるバンドの方達なんです。かなり人気の方達なので、この仕事だけでもいっぱいいっぱいのはずなので、中々他の仕事は難しいかもしれないです。今回、テヒョンさん達の仕事がAさんに入った時、Aさんにどんだけ仕事させるんだーって上司に言いそうになりました。」

「リナちゃんは優しいね。色々教えてくれてありがとう。この話は、ここだけにしてね。」

色々聞いてしまった。
彼女の仕事のこと、
彼氏はいないこと、
アプローチは色んな人からされてること

全部想像通りではあったけど
一緒に仕事することが難しいって話は予想外だった。

仕事で繋がるしかない関係なのに
それさえも今後はできないのか。

リナちゃんが話していた
Aさんがサポートしているアーティストのこと

そして、
「親しい人に見せる表情や雰囲気が違う」
という言葉。

そのことを深く考えてはいなかった。

でも、もうすぐそのことに気づく出来事が起こる。

それは、もう少し先の未来にも関係してくる
出来事だった。